1 ページ8
．
クレー「蝴蝶お兄ちゃん！あの真っ赤な木！すっごく綺麗！」
『あれはぁ…なんだったか。か…がつく…やつ』
アルベド「楓だよ」
無事稲妻の島の一つ「鳴神島」の離島に上陸した一行。
蝴蝶は出迎えてくれた空とパイモンと少し話をしてから、クレーのお守りの任務をアルベドに依頼された。
蝴蝶はここ最近、主にモンドの騎士団からの評判がとても良い。クレーの機嫌を損ねずに爆破を止めることができるからだ。
稀に失敗して池の魚が犠牲になることもあるが、総合した被害は普段と比べれば非常に少ない。
異郷でもこの特技を発揮することができれば、最初から最後まで楽しく稲妻を観光できるに違いない。
特に断る理由もないので、蝴蝶は快く了承した。
クレー「稲妻のお魚ドッカーンしに行こ！」
パイモン「うわぁ！クレーが早速やばいぞ！」
クレーを止めるために飛んでいこうとするパイモンを制し、蝴蝶が前に出る。
なにしてるんだ？と焼け野原になった稲妻を想像して焦りながら蝴蝶に抗議するパイモン。蝴蝶はそんな彼女に、まぁ見てろって、と言ってパチリとウインクした。
蝴蝶は十分自分の声がクレーに聞こえるだろう距離まで近づき、咳払いをしてから少しわざとらしい声色で話し出した。
『あーあ、祭り会場が燃えたら困るなぁ〜。クレーと周ろうと思ってたんだけどなぁ』
うそだろ！？とでも言いたげな顔をするパイモン。いくらクレーでもあんなにわざとらしい説得に騙されるわけ…
クレー「えっ！？じゃ、じゃあやっぱりやめる！」
あった。クレーはパイモンが思っているより子供だった。
のちに蝴蝶に聞いた話では、クレーは親しい人が悲しむのがとても嫌いなのだそう。そこを突けばどんなに壊滅的な演技力でも爆破を阻止できるらしい。
そう語る彼の目はプロのそれだった。
『ありがとうなぁ、クレーは優しいな〜』
クレー「クレー優しい？えへへ」
クレーを引き連れて島を散策しに行く蝴蝶の背中が、今日だけはとんでもなく頼もしく思えた。
パイモンは思わず合掌した。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 438人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「原神」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
春奈 - イラストもお話の構成も好きすぎて好きです(?)絵を描いてほしい…!!!まじで語彙力消えます (2022年12月13日 18時) (
レス) @page31 id: ebc2548563 (このIDを非表示/違反報告)
彩弥 Ayami(プロフ) - 初コメ失礼します…！検路怪跡、私もつい先程クリアしました…！！魈くんほんと今回やばそうだったからマジで不安で…。脱出してるときのムービーマジで涙が止まらんくて…私もフーティエと同じ状態でしたw (2022年6月6日 19時) (レス) id: ea9a1583d4 (このIDを非表示/違反報告)
もなかじゃんぼ - 主人公の口調らぶ。BLじゃないのにこんな面白いと感じた作品初めてです。らぶ (2022年4月17日 18時) (レス) id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：よつばし | 作成日時：2022年4月5日 12時
