鷹の目の心Ⅲ (ページ7)

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ロー
「ミア屋を、海軍に引き渡すことも視野に入れるべきだ」

その一言に、その場の空気が凍った。

ルフィ
「トラ男！お前何言って..,！」

ロー
「黙ってろ麦わら屋！あいつが生き延びるには他に方法はない！」

ローが怒鳴ると、ルフィも口をつぐんだ。

ゾロ
「...海軍に治させるってのか？」

ロー
「そうだ。恐らくシセルバに関する資料もまだ世界政府が握ってるだろう。
あいつの能力が世界政府にとっても利用価値があるなら、そう簡単に殺したりはしない。
逆に、長生きさせるように努力するだろう」

ミホーク
「あの娘が世界政府に行くことを承諾すると思うのか？貴様...」

ロー
「あいつは、残りの３年の寿命をお前の近くで過ごすことをもちろん望むだろう。だが、お前もそれでいいのか？
上手くいけば何十年生きられる奴を見殺しにするのか？」

ミホークは、先の未来を思い描くことが出来ないことを知った。
たとえ３年何事も無くても、終わりの見える未来。
自分より先に逝くことを余儀なくされようとしていた。

ロー
「...最終的な判断はお前らがすることだ。」

ローはそういうと、通路の暗闇へ消えていった。

ナミ
「行くわよルフィ...」

ルフィ
「..ああ」

ルフィとナミも、サニー号へ戻っていった。

残されたミホークとゾロは、黙ったままその場に留まっていた。

ゾロ
「....鷹の目」

ゾロは声をかけてみるが、返事はない。
元々何を考えているのか分かりにくい人物ではあるが、こうも動揺しているのはゾロも初めてみた。

ゾロ
「どうする気だ？ミアのこと」

ミホーク
「...貴様には関係のない話だ」

ゾロ
「関係ねェだと！？ふざけんなよあいつは...！」

ミホーク
「ミアは、俺の女だ」

ミホークがゾロに向けた視線は、怒りにも悲しみにも満ちた目をしていた。

ゾロは、それ以上何も言えなくなった。

この場にいる誰よりも、ミアを思い分かっているのは、他の誰でもないこの男だからだ。

ミホーク
「手を貸してもらったことに関しては礼を言おう。
だが、この先俺が何をしようと手出しは無用だ。麦わらにもそう伝えておけ」

そういうと、ミホークはミアの眠る部屋へ向かった。