鷹の目の心Ⅲ (ページ45)

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ミホーク
「つまり貴様は、ミアを利用するために手を回していた、ということか」

『それならそうと言ってくれてもいいのに...』

ミアは大きなため息をついた。

セイン
「世界政府や海軍を敵に回してお前ら無事でいられると思ってるのか？
俺は、とにかく婚約者に会いたいんだ...！」

ミアは冷めた目で、セインを見下した。

『護人である私の力が共鳴して刀の能力を引き出すなら、私じゃないとできないもんね...？
でも、私は誰も呼び戻すつもりはないよ！』

ミアは、きっぱりとそう言った。

ミホーク
「ミア..」

『今を生きている人間が、気軽に使っていい力じゃない』

ミホークは、そう言うミアをみて少し安心した様に息を吐いた。

ミホーク
(その力を使えば、亡くなった家族とも会えただろう....それをも、拒むとは。俺が思っていたよりもずっと、ミアは強き心力の持ち主なのかもしれんな)

セイン
「何言ってるんだ！お前がそうしてくれないと俺が...！海軍と協定を結んだ意味がないだろ！？」

『っ....！！』

セインはミアの胸ぐらを掴んだ。

その手を、ミホークが掴む。

ミホーク
「過去にいつまでも囚われているような弱き者に用はない。」

セイン
「お前らに何がわかるってんだよ...！
いっそ、道連れに...！」

ドン...！

セインが動こうとした時、体がぴくりとも動かなくなった。

セイン
「...！？」

『ミホークに手を出すようなことをしたら...許さない』

青い覇気を纏い、セインを睨みつけた。

セイン
「シセルバの覇気は俺には効かないはず...！何故...」

ミホーク
「赤髪の稽古も、たまには役に立ったということか」

『シャンクスの稽古は有意義だったってばー！』

ミホーク
「...行くぞ」

ミホークはミアに手を差し伸べ、棺船へと戻る。

ミホーク
「今後貴様と会うことがあれば、その時は斬らせてもらう」

動けなくなったセインはギリと歯を食いしばる。

セイン
「お前ら後悔させてやるからな...！」

セインの恨みの矛先は、ミホークとミアに向けられた。

長年の恨みや悲しみが募り、目の前が見えなくなっていった。