鷹の目の心Ⅲ (ページ43)

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秘剣と世界政府ページ43

秘剣:青雲時雨は、大昔世界を作ったとされている天竜人のある一族から授けられたもの。

平和を愛したその天竜人は、人体実験を繰り返し行われたシセルバ一族に償いとして譲ったらしい。

しかし、実際はその力を恐れ世界に悪用される可能性を感じたからだった。

そとそも、死者を呼び戻しこの世に再び存在させること自体が神業なのだ。

呼び戻した者が能力者であった場合、例え使い手が悪魔の実を食していなくともその能力を得ることができる。
ただし、普通の人間では、能力を得られる瞬間に切り刻まれる様な死を遂げるとされていた。

優しく、平和な心を持つシセルバ一族にその危険すぎる刀を託した。

シセルバ一族も、その事実を知っていた。

そしてその力が決して悪用されることのないよう包み隠し、一族の宝として守り続けてきた。
切り傷に対して人並外れた回復力をもつシセルバ一族の中でも、特殊な力を持つ護人のみが真に刀を使いこなすことができるという。

刀鍛冶の島でズタボロに切り裂かれていたという天竜人の件も、これで合点がいく。

ただ、それをミアのせいにされてはたまらない。

世界政府や海軍は、
"5年以内に死亡した、この世に骨の残る者"
という制限を、ホジョホジョの実により解除させた秘剣の軍事力としての利用価値と、
空白の100年を知る者と、それに関わる人物を呼び戻された時の不利益を考慮し、25億という懸賞金をかけたという。

実際、四皇をも膝をつかせるシセルバの覇気は世界的に強力な武器になる。

それに加えて、無限に悪魔の実の能力者を蘇らせその力を手に入れれば....

必死になるのも頷けるのだ。