鷹の目の心Ⅲ (ページ5)

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コツコツと、誰かが近づいてくる足音が近づいてくる。

ドアを開けたのは今噂をしていたその男。

ミホークが戻ってきた。

『お帰りミホーク...！』

ミアは何事もなさそうなミホークに声をかけた。

狭い部屋に6人。
随分と窮屈だ。

ミホーク
「...ここでは狭いだろう。場所を変えるぞ」

ミホークはすぐに部屋を出て行こうとしたが、ローがそれを止める。

ロー
「おい待て。お前に言っておくことがある。」

ミホークは足を止めると、わずかに振り返った。
ローはミアの身体についてミホークに話した。
ミホークは顔色一つ変えないが、聞き終えた後眉をぴくりと動かした。

ミホーク
「...貴様になら、ミアを救えると言うのか？」

ロー
「絶対とは言い切れない。ただ、そんな状態の奴を戦場に出すような真似はお勧めしないな」

『ミホーク...』

ルフィ
「鷹の目！何迷ってんだよ！トラ男は優秀な医者だ！俺も前に命を救われたんだ！安心してまかせろって！」

ルフィもミホークを説得しようとした。

『ミホーク！私からもお願い...！ローはきっと、悪い人じゃないし...何より私、死にたくないよ...！ミホークとの約束も、果たせないまま死ぬなんて嫌だ！』

ミアは涙を浮かべてミホークを見上げた。
突きつけられる死の恐怖がミアを小さくする。

ミホークは愛しそうにミアの髪を撫でると、ローに目をやった。

ミホーク
「トラファルガー・ロー。
貴様にミアの命を預ける。何かあれば、俺がお前を斬る...。」

ミホークは、自分では救ってやれない悔しさを滲ませた。

ローはそんなミホークを見て、口角を上げて答えた。

ロー
「安心しな。俺は、医者としてその娘を預かる。
死なせはしない」