鷹の目の心Ⅲ (ページ40)

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ミアは観念したように刀を抜いた。

刀身は青く輝いている。

『この刀に宿る力は、死者を呼び戻すだけじゃない。』

右手に持つ刀とはまた別に、左手を掲げた。

ゴッ

左手の先から、蝋燭のように炎を出す。

まるでメラメラの実の能力者のように。

『呼び戻した能力者の力を、そのまま自分の力として扱える』

「「！？」」

サボ
「....そうか。だから政府は目の色変えてお前を」

ルフィ
「すっげえな！！なんだそりゃ！！」

フランキー
「んなことできちまったら...最強じゃねえか」

『そう。最強。ただ、呼び戻せるのも年数の制限があるから自由自在ってわけじゃないよ？』

サボ
「そこでホジョホジョの実か」

『ん？その名前どっかで聞いたような...』

ミアはうーんと頭を悩ませる。

ゾロ
「鷹の目が持ってたってことは、お前も見たのか？」

『そう！ミホークがもってた...セインがくれた...』

ルフィ
「刀屋のおっさんか？」

『そう。』

ロビン
「もしかして...」

サボ
「俺も同じことを考えていたところだ」

ナミもゾッとした。

ナミ
「ちょ、ちょっと...まさかあいつが黒幕とか言わないでしょうね！？」

サボ
「可能性としては1番高い。都合よく悪魔の実を持ってるのも...それに、シセルバの生き残りなら刀のことを海軍に漏らすことだってできる」

ゾロ
「チッ...」

『じゃあ直接セインに聞いてみて...』

ミアは預かっていた電伝虫を取り出そうと、白い軍服のポケットを漁る。

ピンっ....

その瞬間、ミアの胸を何かが貫通した。

『えっ....』

全身から力が抜け、その場に倒れ込む。

近くにいたゾロとサンジが体を支えようとするも、ミアの姿は神隠しにあったかのように消えた。

ゾロ
「なにっ！？」

サンジ
「なんだってんだ！」

セイン
「バレてしまっては仕方がない...。
記憶も戻ってしまったようだし、回収させてもらうよ」

ルフィ
「おまえ...!」

セインは余裕の笑みを浮かべている。

セイン
「覇気を使えるくせに、俺の存在に気づかないなんざまだまだだな。コイツは返してもらう」

ザアッ....

それだけ言うと、風のように消え去った。

あまりの一瞬の出来事に、皆唖然としていた。

ナミ
「なに...何が起こったの！？」

チョッパー
「ミアー！！」

ゾロ
「...また、振り出しか」

一味はただ、呆然と立ち尽くすことしかできなかった。