鷹の目の心Ⅲ (ページ33)

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ミアと藤虎は、軍艦に乗り込んだ。

藤虎
「もうええんですかい？体の方は..」

藤虎はミアの身体を気遣った。

『大丈夫...。取り乱してごめん。』

ミアは少し恥ずかしながら謝った。

大将の隣に立つミアの姿を見て、海兵たちは胸を躍らせる。

「かっこいいなあ...」

「でも元賞金首だろ？大丈夫なのか？」

「相当強いらしいぞ」

「早く見てみてぇ！」

『うるさい！お前らさっさと出航の準備を整えろ！」

「「はっ！！」」

ミアは一喝すると、空を見上げた。

藤虎
「ずいぶん気が立ってるようで...？」

『いや...そんなつもりないんだけどさ』

藤虎
「不安ですかい？麦わらの一味の捕縛は、あんたさんにとっちゃあ辛いことだ。」

『ルフィたちはそう簡単には捕まえられないと思うけどね』

藤虎
「そいつぁごもっとも...」

ミアと藤虎は次第に心の距離を縮めているように見えた。

海軍の兵士に対して、ミアは一切心を開かなかったものの、藤虎に対しては少しずつ本音を吐いたり、笑顔を見せるようになっていた。

(とにかく今はペローナの身が優先...。ルフィたちなら、たとえ捕まってもなんとかしてくれる...！)

計り知れない可能性を秘めた麦わらの一味に、ミアは賭けていた。

軍艦は陸を離れ、目的地へと向かう。

必ず皆逃す。

そう心に決めていた。

そんな複雑な気持ちのまま、ミアは軍艦の先に立ち決意を固める。

(大切なものは、全部守る...)

ふと、脳裏を横切る鷹の目の姿に立ちくらみがした。