鷹の目の心Ⅲ (ページ29)

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ゾロ
「探しに行く必要はなくなったみたいだぜ」

ゾロの言葉で、一同は海を見る。

棺船に揺られてこちらに近づいてくるのは、鷹の目・ミホークだった。

ルフィ
「…鷹の目…！」

ミホークは、さっと棺船を離れ、サニー号へ乗り込んだ。

サンジ
「てめぇ…！ミアちゃんに一体なんてこと…！」

サンジはつかみかかろうとした。

ルフィ
「待てサンジ！」

ルフィはサンジを止めると、ミホークに近づいた。

ミホーク
「麦わら…」

ルフィ
「お前が逃がしてくれたんだってな。ありがとう。あのままミアと戦ってたら、俺たち全員、海軍につかまってたかもしれねえ」

ルフィはミホークに礼を言うと、麦わら帽子を深くかぶった。

ルフィ
「でも…！なんでミアを海軍なんかに渡しちまったんだ！！」

バッと顔を上げ、怒りを露わにする。

ミホークは眉一つ動かさないまま、ルフィの怒声を浴びる。

ルフィ
「あいつは…海軍のところになんて行きたがってなかっただろ！なんでお前一人で勝手に決めて、ミアを傷つけるようなことしたんだ！答えろ鷹の目！！」

麦わらの一味は皆、黙ったまま見ていた。

ミホークは、腕を組んだまま重い口を開いた。

ミホーク
「俺と共に歩むことだけが、幸せとは限らんだろう…。海賊という道を選んだミアにとって、海軍はこれからも脅威となる。
しかし、ミアはあまりにも世の中のことを知らない。立場が変われば見えるものも変わってくる。どのような形であれ、命を取り留めるためには海軍の元に行くことになるのは必至。
その時、もしもその居場所が心地良いと思ったならば…」

ゾロ
「そのために、わざわざ海軍に放り投げるような真似したってのか」

ミホーク
「そうだ」

ルフィ
「ふざけんな！！そんなこと、ミアが決めることじゃねえか！お前が勝手に決めんじゃねえ！」

ナミ
「ルフィ」

ナミは熱くなっているルフィの手を引く。

ルフィ
「俺は…あんなに傷ついた目をしたミアなんて…見たくねえ！」

ミホークも、ズキ、と胸を痛めた。

結局、自分から離れたとしても海賊として扱われ、ひどい扱いを受けているのだろう。

ミホーク
「お前たちが知っている情報を教えてもらおう。」

ロビン
「私たちも、大したことは知らないわよ？」

ロビンは難しい顔をした。

？？
「なんだ、俺でよければ教えてやろうか？」