鷹の目の心Ⅲ (ページ20)

今日:14 hit、昨日:44 hit、合計:84,647 hit

・ページ20

サンジ
「ルフィ！」

ザッバーン！

サンジは海に落ちたルフィの救出に向かった。

『私は何も、海軍の為に戦ってるわけじゃないんだよ』

ゾロ
「...！じゃあなんだってこんなこと....！」

『私のため...わたし自身のためだよ』

その言葉には、たしかにミアの意思があった。

ゾロはギリと歯を食いしばった。

ゾロ
「俺たちのことは、どうなってもいいってのか！」

『....分からない』

ミアは、目を伏せた。

ゾロ
「お前...何があったか全部吐きやがれ！」

『できない！！私は......！』

ミアはゾロへと剣を打ち込む。

ｷﾞﾝ!ｷﾞﾝ!...ｶﾞｼｬ!ｷｨﾝ...!

ゾロ
(なんなんだこのめちゃくちゃな太刀筋は...！)

『心から信頼している仲間たちと、己のこともよくわからない私のこと、どっちをとる...？』

ミアは斬り合いのなかでそう囁いた。

ゾロ
「...！？何言ってやがる...」

ゾロは目を見開くと、次の瞬間ミアが視界から消えた。

『....！？』

『どちらも守るなんてことはできないんだよ！』

ザッ...！

ゾロ
「ナミ....！危ねェ...！！」

ナミ
「え....」

突如目の前に現れた人影に、ナミは反応しきれなかった。

ゾロ
「くっ..」

ミアは容赦することなく刃を振りかざした。

ギィンッ！

ナミが目を逸らした時、金属音が鳴り響いた。

ゆっくりと目を開けると、そこにはミホークがミアと刃を交えていた。

ナミ
「あんた...！」

ゾロ
「鷹の目...！」

サンジ
「ぶはっ...おいしっかりしろルフィ！
....ん？あいつ...！」

ミホークはミアと剣を交えたまま、真っ直ぐにミアの目を見つめた。

『七武海...！何故邪魔をする！』

その目は、初めて会ったときのミアと同じだった。

敵意を剥き出しにし、怒りと悔しさに燃える目。
著しい身体能力の上昇はミホークにはすぐにわかった。

ミホーク
「斬られたくなければ、早くここから船を出すことだ」

ナミ
「っ！あんたはどうすんのよ！」

ミホーク
「俺はミアに用がある。行け」

ギリ...

ミホークは力で押し切ると、サニー号からミアを弾き出した。

サンジ
「ルフィもこのザマだ！」

ゾロ
「鷹の目！後で覚えてろよ....」

ゾロとサンジもサニーに乗り込むと、フランキーの合図で空高く飛んだ。