鷹の目の心Ⅲ (ページ2)

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医者としてページ2

『なんか、お腹減ってきたなー...』

ミアはそういうと、何かないかと部屋を漁る。

『あ！フランスパンならあるよ！...食べる？』

ロー
「いらねぇ。」

明らかに不機嫌そうな顔をするローに、そんなにお腹空いてないのかな？と、不思議そうにパンをかじる。

『...その刀、おっきいね』

ミアは鬼哭を遠目で眺めた。
その大太刀は、ローにとても良く似合っていた。

『...触っていい？』

ロー
「なんだ、刀ならお前も持ってるだろ」

『私は愛刀だけじゃなくて他の刀も好きなの！ミホークの夜は、未だに使わせてもらったことないけど...』

ミアはしゅんとすると、ツンといじけた。

めんどくせぇなと言わんばかりに、ローはミアに鬼哭を突き出した。

ロー
「...見せ物じゃねェ」

ミアはパァっと笑うと鬼哭を受け取った。

ズシッ...

さすが大太刀。重みが自分の刀とは比べ物にならない。

『すごく重い...でもこの刀身、綺麗だね...！
ありがとう！見せてくれて...痛っ！』

刀を眺め、鞘に納めようとしたとき重みで手が滑って指を切ってしまった。

ロー
「おい！何してんだ...お前も剣士だろうが...」

ローは鬼哭を軽々納めると、ミアの手を取り傷の具合を見た。

ス...

既に、傷は塞がりかけている。

ロー
「これが、シセルバの治癒力か？」

自分の目を疑った。
そういうものだとは分かっていても、いざ目の前で凄まじい回復力を目の当たりにすると、医者としては複雑な気持ちになった。