王子様のゲス顔を拝みました♪ ページ6
屋敷に帰る時間になり、馬車へ向かう私に殿下がお見送りに来てくれた。すごく嫌そうな顔をしている。私は満足だ。
「今日は大変楽しい1日でした。また近いうちに、お会いしましょう」
「……絶対に嫌だ」
あら失礼な。
私は馬車に乗る前に、もう一度殿下に一礼をした。殿下が呼び止めた。
「おい」
「なんです、殿下」
「お前、どうして王族である俺にあんなに無礼なちょっかいをかけたんだ?」
そんなのは決まっている。
「殿下の事が、大好きだから。色んな顔を見せて欲しかったんです」
「……!」
なんたってあなたは他ならない菅原の二押しだったんだからね。
「ふっ、はははっ!」
え、ええ!?殿下が笑ってる!
爽やかな笑顔!お美しい……!
「また会おう、アンドリーナ。次会うときは……」
殿下がニタァと妖しい笑みを浮かべた。
「今日された倍以上に苛めてやる」
お、お、お、お、
お美しい……!
悪役的ゲス顔、いただきましたぁ!でもあなたってそんな顔するキャラじゃないよ!キャラ崩壊大丈夫!?
殿下のゲス顔をゆっくり観賞する暇もなく、馬車は出発してしまった。
にしても、第13王子ねぇ。
私は馬車に揺られながら考えた。
王子と婚約したってのに王様との謁見も叶わなかったし。今までずっとないもの扱いされてしたのかな。あんなに美形なのに。
苛められてたって、兄弟にだろうか?王の子は、男13人、女6人。18人全員に苛められてたのか?
いやぁ、それは多分ないな。逆に王族がそんな人間ばかりだったら、この国は終わりだ。
あの美顔の兄弟。さぞ美しいのだろう。今度殿下に紹介してもらおうかな。悪役フェチの私としては苛めっ子王子がいいけど。そうは行かないよね。
ふわぁーあ。夕日が差していい感じにあったかい。眠くなってきた。寝ちゃおう。
私はすやすやと眠りに身を任せた。
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花音 - 初めまして♪凄く面白かったです( ≧∀≦)ノ続きがとても気になります( ;`Д´)これからも応援してます(^○^) (2021年2月2日 15時) (レス) id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菅原アンドリーナ | 作成日時:2020年5月11日 14時