私は神様に好かれてないかもしれない…。【名探偵コナン】

ぱーと113 ページ18

*灰原side*




『…………えーっと……』

哀『…………私は灰原哀』




名乗ると彼女は、目に見えて戸惑っているように見えた。
他の2人も何でここにいるというような目で見ている。




『こ、コナンくんとか他のお友達は?』

哀『江戸川くんは佐藤刑事と高木刑事の方について行ったわ
あとの子達は白鳥警部と千葉刑事の方』

松『お前らなぁ…』




松田刑事は明らかに面倒くさそうな声を発するが
彼女は私と視線を合わせるようにしゃがみ
『………行く?一緒に…』
と言ってきた。
顔とかは全然違うけど…
でもなんか…お姉ちゃんの影が見えた気がした。




松『おい、真乃!!』

『だって1人ここに置いていくのもねぇ…
はい、唯くん助手席
私と哀ちゃんは後ろの席ね』

松『………ったく…』




渋々といった感じだったけど
松田刑事は私のことも車に乗せてくれた。





『………どうして哀ちゃん1人でこっちに来たの?』




どうして…?
江戸川くんは組織の人間かもしれないって怪しんでいた。
でも私には別の不思議なものを感じていた。




哀『貴女に興味があったからよ』

『………私?』

哀『………それより、松田刑事と碧川さんって知り合いな訳?』

唯『!!』

松『…………どこから見てたんだ嬢ちゃん』




サングラス越しからでも
彼は睨んでいるように見えたが
生憎私には通用しない。




哀『自己紹介している所からよ
まるで初めから顔見知りみたいな話し方よね』

松『…………』

哀『その後の咲崎さんの話し方だと
まるで碧川さんはそういう設定ですよって話してるみたいだったわよ』




すると彼女は眉を下げ、困ったようにしていた。
1つ1つ言葉を選んで話し始めたのは、私からしたら衝撃的なものだった。




『そうか…うーん…
とりあえず、哀ちゃんやコナンくんの敵にはならないから
安心して?』




敵にならない?
何を言ってるの?
何を知ってるの…
しかも他の刑事と合流するといい
場所はポアロだと言う。




哀『ポアロに行くの!?』

『……うーん…
予定変更…先に10分だけ私と哀ちゃんと唯くんと透くんとお話させて』

哀『私…やっぱり…』

『大丈夫…信じて…?
コナンくんから私の事怪しいって聞いていたのに私の所に来たって事は…
敵ではないって少しは思ってるって事だよね…?』

哀『……』




それは確かにそうだ。
自分の意思でこっちについてきたのは確かだ。
返事をする代わりに…彼女が握ってきた右手を
私は強く握り返した。

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