9，ジャパニーズ土下座 ページ10
「すっ…すみませんでしたああぁああ！」
少年が完全なる潔白であった事を知ったAは、
綺麗に土下座をしてその場で謝罪した
「こ、これがジャパニーズ土下座って奴か…」
一瞬、本家の土下座をするAを見て
感動の眼差しを向けるも
気を取り直したように言葉を返した
「ま、まあ…疑いが晴れて良かったよ。
ヒーローだって間違いの一つや二つ
しちゃう事もあるっしょ」
引きつった笑顔で少年がAを慰める
「え…？」
Aはというと半泣き状態の顔で
ポカンとしながら少年を見上げた
「…お、お優しいんですね」
「え？」
「その、こんなに貴方の事疑って、
執拗に追いかけたのに…
…慰謝料払えとか…脱げとか、言わないんですね」
逆に言われても困りますけど…と
落ち込む姿に、少年は罰が悪そうに口を開いた
「あんた、まさかあれ信じたわけ？」
「へ」
「あんなの冗談に決まってんじゃん。
日本人はバカ真面目っていう噂は本当なんだな」
「…ほ、本当にすいませんでした」
冗談と知り、ようやく肩の力が抜けるAの一方で
少年は内心、冷静さを欠いていた
「(ど、どうなってんだよ…)」
ケースの中身違うじゃん！
…ほ、宝石が入ってる筈だろ…！
「…もしかして、あの時」
少年は記憶を巡らせ、ある仮説を思いついた。
それは、頭上から瓦礫が落下してきた際に
一瞬ケースを手放してしまった時の事。
その時に、近くに落ちていたケースを持ってきたが、
実は別の誰かのケースを取り違えたのではないか、と。
「いやいやいや…さすがにそんな偶然。
…でも、それしか考えられな…」
「あの、大丈夫ですか…？顔色が…」
ブツブツと
独り言を述べていた少年の顔を覗き込むA。
「あ、いや！な…なんでもねーよ。
じゃあ、おお俺はこれで…」
Aの声に平返事をした少年は
身震いをしながら地上へ繋がっている階段を登る。
頭の中は宝石の入ったケースの事でいっぱいであった。
この一連は少年だけの問題ではない。
強盗の仕事依頼を受理して、
任務を遂行する予定であった。
それは少年の日常だ
なのに、自身が依頼通りに宝石を届けなければ
依頼先の報復など目に見えていた
「とにかくさっきの場所でケースを探そう、
一か八かだがそれしか…ってうわ！」
あまりの動揺のせいか
足がもつれ階段から足を踏み外し
後に落下する。
が、
「…やっぱり、大丈夫じゃないよね？」
「！」
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無希(ナキ)(プロフ) - ナギサさん» ぬぅええええありがとうございます！！！ナギサ様もイラストを描かれるんですね、気になります…！！小説も読んで下さり、嬉しいです！読みやすさなどはいつも心がけていたので、そう言って頂けるなんて幸せです！これからも頑張りますね！本当にありがとございました！ (10月15日 19時) (
レス) id: 35a497e8fb (このIDを非表示/違反報告)
ナギサ(プロフ) - 小説もそうなんですが、なんというか読んでて気持ちいいというか言葉がストンと入ってくるのでとても読みやすいです!!!!これからもよろしくお願いします!!!! (10月10日 20時) (レス) id: f18589988d (このIDを非表示/違反報告)
ナギサ(プロフ) - う…控えめに言って最高です…（泣）というか画力上がってませんか!?私もイラストとか描いたりするんですが、ナキさんの描き方がめちゃくちゃ憧れです…✨立ち絵とか凄いなぁと毎度毎度驚かされてます!!!! (10月10日 20時) (レス) @page1 id: f18589988d (このIDを非表示/違反報告)
無希(ナキ)(プロフ) - Nana62600さん» ありがとうございます！更新がしばらくできずすいません…どうにか続きが書けるよう精進しますので今しばらくお待ち下さい (2022年7月5日 18時) (レス) id: 15f8c458bb (このIDを非表示/違反報告)
Nana62600(プロフ) - 更新ずっと待ってます！！！ (2022年7月1日 16時) (レス) id: 4e174f0a48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無希(ナキ)
| 作成日時：2022年3月5日 16時
