9 hermanos＞THIRD＜【雪男】

☆ ページ36

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涼「しょうくん！ちょきちょきね、かっこいいの！ありがとう！」

亮「りょうへいたちのおかおね、もちもちしてくれるのだいすき！」

翔「これ、やべぇ……」


上を向いて涙をこらえる翔太くん。

かっこいいなぁ。


涼「ひーくん！おいしいおかしありがとう！くっきーすき！」

亮「りょうたとりょうへい、いっしょにだっこできるのかっこいい！だいすき！」

照「あぁ、もぉ……」


顔をくしゃくしゃにして泣いている照くんも嬉しそう。

次に呼ばれるであろう康二くんは既に泣いてる。


『泣くの早いって』

康「うっさいわ、こっちは入場から泣いとんねん……」


いや、早い早い、分かるけど。


涼「こうちゃん！おようふくえらぶのありがとう！」

亮「にこにこのこうちゃんね、だいすきだよ！」

康「あかんってぇ……！」


更に泣き出す康二くんの手からカメラを抜き取って代わりにハンカチを渡す。

そのカメラで康二くんの泣き顔も撮っておいた。


涼「れんくん！いっぱいあそんでくれてありがとう！」

亮「さっかーのれんくんかっこいいよ！だいすき！」


やばい、意外とこれダメかも。


『俺もありがとう……だいすきだよ……』


隣に座ってる翔太くんが俺の頭を撫でてくれて、涙が零れかけた。


涼「らう！いっぱいおはなししてくれてありがとう！」

亮「らうみたいにね、おべんきょいっぱいしてね、おっきくなるからね！だいすき！」

ラ「僕も大好きだよぉ……」


最初は耐えてたけど、耐えきれずに翔太くんに抱きついて泣き出したラウ。


翔「ちょ、スーツ……ったく……」


呆れつつ優しく抱きとめてあげる翔太くん。

大号泣のお兄ちゃんたちのことはよそに達成感に満ちた顔で列に戻って行った2人の背中を目に焼き付けた。

家に帰れば、いつもより甘えたな双子たち。

さっき読んでくれたお手紙は吉澤先生がそれぞれの分に切ってくれて、それぞれ渡してもらった。

それを読んだらまた兄ちゃんたちはうるうる。

あ、父さんと母さんの分もちゃんと仏壇に置いておいたよ？

ちょうど雨が降ってきたから、母さんたちも泣いてるね、きっと。

兄ちゃんたちにデロデロに甘やかされて幸せそうな双子たちに胸がいっぱい。

ゆっくりのびのび成長していってね。




END

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