【イナズマイレブン】沖縄でエンジョイしてたのに、急にサッカーしろとか言われて宇宙人との闘いに巻き込まれた水のストライカーとは俺のことである← (ページ19)

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第１７話：水のストライカーの過去１ページ19

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シリアス注意報厳戒態勢中←

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『っちぃ！取れないよいち兄(にい)！！もっと優しく！ヘイパスミートゥー！』

『舌打ちして足蹴りしてくるのはやめていただけますかな…、今日はこのくらいにしましょうか。いい汗をかきました』

『ぐぬぬ…っ、明日こそは……次こそは…！』

『まだまだ鍛錬が足りないね。さて二人が心配しているでしょうし、帰りますよ』

『はーい…』

二人はとても仲が良く、いつも絶えずに一緒にいた。

穏やかで誰にでも優しい兄。明るく無邪気で誰とでも打ち解ける妹。

　そんな誰からも愛されるような二人は毎日を幸せに過ごしていた。

しかし、二人をつないでいた糸は、一瞬にして切り裂けれてしまった。

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燃える。燃える。世界が燃える。

燃える。燃える。町々が燃える。

ぱちぱちと音を立てながら四方八方から向かってくる炎を避けながらただひたすらに走る。

『いち兄……っ！いち兄！』

　当時９歳のAは、兄の名前を叫びながら目に浮かんだ涙を服の袖でこすり、地獄と化したいつもの街を走っていた。

何故こんなことになってしまったのか、理由は簡単だった。

　今日は地元の村祭りで皆、その準備をしていたのだ。しかし、その準備の最中、焚き火の焔がこの住宅街近くの林に燃え移り、火事になってしまった。

Aは、今もなお家に残っていて、この惨事のことがわからないであろう兄の一夏の元へと向かっていた。

忙しい両親の代わりにいつもそばにいてくれた。Aにとっては唯一無二で命をかけるにも厭わないような大切な家族

　やっと我が家の近くへ戻ってきたところで、顔を絶望に浮かべた。

自分の家も他の家屋と同じように真っ赤な炎に包まれ、黒い影しか見えなくなっていたのである。

『そん、な……』

予想できなかったわけではなかった。もしかしたら、すでに避難していたのかもしれない。新しい考えを浮かばせようとするにも、目の前の光景が全てを否定していた、と＿＿＿

『……っ！？』

　突然、扉が大きな音を立てて内側から蹴破られ、中から額に汗を浮かばせた兄が出てきたのである。

『！いち兄！！』

『っ、戻ってきていたのかA！？』

口を布で覆いながら逃げよう、と手を差し出しながら歩んでくる。嬉しさに涙を流しながら手を取ろうとした瞬間だった

『…！危ないッ！！』

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