第41話 ページ42
歌詞太郎side
Aちゃんを落ち着かせた後
Aちゃんの手を引いて出口へ向かう
繋がれた右手をきゅっと握るとAちゃんも答えるように握り返してくれる
ヤバい
僕は思ってる以上に彼女に溺れてしまっているようだ
抱き締めたいとかキスをしてしまいたいとか
そんなことばかり考えてしまう
出口へ着くとほんのりと顔の赤い彼女が顔を隠すようにそっぽを向いて飲み物を買ってくると言い出し繋がれた右手を離す
出来ればこのままずっと繋いでいたかったな…
だけどきっと彼女が好きなのは
“伊東歌詞太郎”なのであって
“僕”ではない
僕が仮面をつければ見えてくる
彼女の本当の素顔
この仮面をとってしまえば君はきっと悲しい顔をするんだろう
僕はずるいから
少しでも長く君といたいから
この仮面は絶対に外さないよ…
少しだけ悲しいけどね…
…
……
………
貴「歌詞太郎さんお待たせしました」
歌「ありがとう」
そう言って飲み物を受け取る
僕の浮かない顔に気づいたのかAちゃんがどーかしました?っと聞いてくる
歌「なんでもないよ?そろそろ日も暮れてきたし最後に何か乗ろうか!」
貴「じゃあ…あれに乗りたいです」
彼女が指さすのは観覧車
貴「きっと景色が綺麗ですよ!一緒に見てくれませんか?」
そう言って微笑む
歌「そうだね!最後まで楽しもう!」
僕らは観覧車に乗り込んだ
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作者名:ぞん。 | 作成日時:2014年11月24日 14時