独立騒動の巻 ２ ページ16
…………。
「だめだ、あんたとは話にならない」
「なに？どうした？」
「ちょっと気になることがあって……」
大きな目が私をじーっと見る。
「A、今、大丈夫？ミーティングルーム行こっか？」
ガラス張りのミーティングルームを親指でくいっと指す。
「話しながらできる仕事持っていく……」
「じゃ俺もー」
二人でミーティングルームに入ると、櫻井くんがどっかりと椅子に座って私を見る。
「もしかして、大野さんのことかな」
「なんでわかったの！」
「営業部に入ってきて、ニノの席より先に大野さんの席を見たから、もしかしてと思って」
さすがに、ニコイチ扱いされてるだけのことはあるよね。
私たちはほんと、仕事のことだと以心伝心で。
「妙な噂のことなら、部長から耳にはいってる。阻止してくれって」
「うん……」
「本人から何も聞いてない？」
「私もさっき、トイレで立ち聞き……」
「うーん……でもそれが真実だとしたらニノが聞いてないわけないよね？ニノから何か聞いてないの？」
「昨日まで暫く忙しかったりケンカしたりしててゆっくり話せてなくて……」
二人で顔を見合わせて、ふーってため息。
「大野さんいない会社で課長になっても意味ないよなぁ……だからこの前のプロポーズはなかったことに……」
「大丈夫、もう既になかったことになってるから、気にしなくていいよ……」
がちゃ。
扉の開く音。
「……でも俺がお前を愛してることには変わりはないからね。あ、相葉くーん！」
「ええー！ふたり何の話してんの！」
「式を延期する話！」
ああ、馬鹿馬鹿しくて話にならない。
独立するって噂の信憑性を確認するためにちょっと聞いてみよう。
「ね、相葉くんってシステムに好きな子いるの？」
「えっ！ええっ？ええー！」
恥ずかしそうに照れ笑い。
わかりやすい！
「……マジ……？」
「うーん。なんかAちゃんに似てるんだけどね、性格が真逆ー！控えめで優しくて照れ屋さんでー、まだ好きとかじゃないよー！気になるだけ！」
「なに！そんな逸材が？」
相葉くんと櫻井くんが、妙に盛り上がってる。
巨乳？なら真逆じゃねーか！とか。
殺してやろうかしら。
「その子システム？」
「システムのフロアだし、席も近いからまちがえられるかも。事務の子！経理さんとか人事とか、あのへやー」
……経理？
「大野さんのカノジョとも仲良しみたいでー」
櫻井くんと私が同時にガタン！と立ち上がった。
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あき(プロフ) - はじめまして、あきと言います。軽快な会話のやり取りに引き込まれあっという間に読んでしまいました！これからも素敵なお話をお願いします！楽しみにしてます！ (2015年9月16日 7時) (
レス) id: cc888f66ce (このIDを非表示/違反報告)
。*チョコ*。(プロフ) - はじめまして！このシリーズ、読みながら笑っちゃう部分があったりして、すごく面白いです！でも…キミ、ウラがどうやっても出てきません…URL貼ってもらえませんか？？ (2015年2月24日 0時) (レス) id: 7fcb3dc3f9 (このIDを非表示/違反報告)
あみ - とても楽しく読ませてもらいました。キミ・ウラのことなんですが、調べても出てこないんですかどうすれば見れますかね？ (2015年1月21日 0時) (レス) id: 669c637f3f (このIDを非表示/違反報告)
りょー(プロフ) - すみません。下のコメントですが、いけました！なので無視してください、笑。 (2014年9月28日 2時) (レス) id: ad37850f52 (このIDを非表示/違反報告)
りょー - 初めまして♪すごいおもしろくて一気にここまで読み進めてしまいました、笑。キミ、ウラのこと何ですが、作品一覧でもなくて、どういう形でも一時的でもいいのでURL載せて頂けませんか？我が儘すいません！次回更新も楽しみにしてます(´∀`*) (2014年9月15日 1時) (レス) id: ad37850f52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作成日時：2014年4月30日 14時
