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Aさんが、顔を覗きこんで聞いてくる。
「あれでしょ、気持ち悪いとかダサいとかいけてないとか、そういう意味の」
「そうなんだけど」
ほらね。いじけるぞ。
「どうしてあんなんなの、元はいいのにって言われてるの」
「…………はい？」
思わず聞き返す。
「元はいいのになんであんなに残念なのって言われてる」
「……」
「櫻井くんは、磨けば光るタイプだと思うんだ」
「ああ、やればできる子っていわれて育ってまいりました」
「だからね、その気になったらいくらでもかっこよくなれるんだと思うのよ」
「……マジで？」
「マジです」
「どうしたら？」
Aさんを見たら、Aさんが俺をじっと見て、ちょっと笑った。
「簡単だよ、明後日の土曜日、私に櫻井くん改造させてよ」
「……いやだと言ったら？」
「リストラされてしまえ！」
「わ！」
急に大声だったからびっくりした。
「見た目キラキラにして隠し持ってる営業の成績放出して、やる気をほんのちょっぴり見せたら昇進しそうだよ、櫻井くんなら」
「マジか！なんだかめんどくさそう！遊ぶ時間なくなっちゃうー」
「クビ確定」
「うううう」
「リストラ免れて、給料上がったら、櫻井くんも広告代理店の営業のツンデレくんに負けないと思うのよ！」
「なにそれ、だれそれ」
「まりりんが彼女いてもいいから付き合ってって必死になってる営業くん」
あ、もしかして、うちの商品をすっげいつもかっこよくポスターにしてくれる、広告代理店の、あの人かな？
「えっと、茶髪の人？」
「黒髪の方」
「ああ、いるいる。可愛い感じの……」
「スーパーツンデレだけどね」
「あの、大佐、ご教示願いたいのですが」
「なんだ、少尉」
「ツンデレとは、なんでございましょうか？」
「しらないの？」
Aさんが目を見開いた。
「まことに恐縮ながら……不勉強でして……不徳のいたすところ……」
「普段ツンツンしてるのに、いきなりデレることです」
「デレる、とは」
「例えば、あの広告代理店の彼は」
「はい」
「お忙しいところお呼びだてして申し訳ありませんと私が謝りました」
「はい」
「そしたら、『ほんとですよ、忙しいのに』なんてふざけたことを言いました」
「なんと！」
「ところがその後！『ま、御社の為なら夜中に就寝中でも飛んできますけどね』ってわんこみたいなスーパースマイル付で言い放ったのよ！」
「ナンダッテー！うちの二宮みたいじゃないですか！」
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みらしゅ(･(ｪ)･m)(プロフ) - 凄くいい作品です！時々読み返したくなるので、消さないでほしいのが願望です。ファンタジーで、今までの小説で一番好きです！シンデレラが好きになりました！ (2016年7月31日 2時) (
レス) id: f41e8b74ae (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 家族ゲーム (2014年5月17日 14時) (レス) id: 97cf9039f6 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - こんばんは。はあぁ、幸せなお話でした(*^^*)目覚めた翔くんにドキドキして、残念な翔くんが愛しくて。ビビディバビディブー☆☆素敵な魔法ですね！これから彼女side読んできます(^^) (2014年5月15日 23時) (レス) id: f18cef468b (このIDを非表示/違反報告)
レモネード(プロフ) - 面白かったです！才能が…分けて欲しいくらいです！これからも楽しみにしてます！！ (2014年5月12日 19時) (レス) id: a914512a26 (このIDを非表示/違反報告)
よしの(プロフ) - kobajさん» マジですか。ありがとうございます。嬉しい。テンポがいいっていわれるのがほんと嬉しいです。こっちは完全にコメディ風で、彼女sideはちょっと後半切ない感じになりそうです。またよろしくお願いします！ (2014年5月9日 20時) (レス) id: 64468d89e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
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作成日時：2014年4月15日 11時
