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翌朝出勤したら、珍しく、俺よりAさんの方が遅かった。
おかしいな、休み？
就業時間ギリギリに、Aさんはスタスタと、入ってきた。
前髪と後ろの長い髪を上にあげて、綺麗な春色のジャケットにふわふわしたスカートで、かかとの高い、ピカピカしたヒールの靴を履いて。
コンタクトにしてるし、ちゃあんと化粧もして今日は綺麗なほうのAさん。
よしよし、変身の魔法、ちゃんとかかってる。
周りが絶句したまま黙ってみてる。
「Aさんおはよう」
「オハヨウゴザイマス」
いつもどおり。
俺の普通の反応にみんながやっと我に返った。
たまたま営業部に来ていた取締役本部長がAさんを見て、おお、と言う。
「４年ぶり位に見たな、美人の方のAくん」
「オハヨウゴザイマス」
一瞬しーんってなった社内が、またざわざわとしだす。
女子社員が数人、Aさんを見て、ひそひそ。
あんな美人だったんだ、知らなかった、いつもあんな格好してたのって何？
なんなの、ギャッブ萌えとか狙ってた？ツンとしていやな感じ。
私たちをバカにしてる？やっぱり性格悪そうじゃない？
女子ってこえええ。
俺の変化は優しく受け入れて、Aさんの変化には噛み付く。
嘘だろ。
Aさんが、俺をチラッとみて、携帯で何かを打ち出す。
俺の携帯にメッセージが届いてみたら。
『たまにまともに出勤したらこうなるの。
嫌いなら見なきゃいいのに、じろじろと。
もううんざりなの。やっぱりいつもの方がいい』
ものすごく不機嫌そうに周りを見渡して、はあってため息。
だから。
Aさん。
違うんだって。
あなたが世界を拒絶するから、世界もあなたを拒絶する。
俺に『みんなあなたを好きになる！絶対！私が絶対って言えば絶対なの！昔から魔女って言われてたんだから！』って笑って言った、あなたはどこにいるの。
「……」
黙って立ち上がってAさんの方に行く。
俺を睨む、Aさん。
「Aさん？」
「何？」
みんなが息をのんで俺らを見てるのがわかる。けど。
「ビビディ・バビディ・ブー！」
叫んで、Aさんのおでこにデコピン。
「いった！なにすんの！」
「ほら！ほらほら！ビビディ・バビディ・ブー！笑って、ほらほらほら！」
Aさんが、ぶふうって吹き出した。
「やめなさい！」
「やめません！」
周りが目を丸くしてこっち見てるの、わかってる、けど。
「も一回言う？」
「やめて！」
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みらしゅ(･(ｪ)･m)(プロフ) - 凄くいい作品です！時々読み返したくなるので、消さないでほしいのが願望です。ファンタジーで、今までの小説で一番好きです！シンデレラが好きになりました！ (2016年7月31日 2時) (
レス) id: f41e8b74ae (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 家族ゲーム (2014年5月17日 14時) (レス) id: 97cf9039f6 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - こんばんは。はあぁ、幸せなお話でした(*^^*)目覚めた翔くんにドキドキして、残念な翔くんが愛しくて。ビビディバビディブー☆☆素敵な魔法ですね！これから彼女side読んできます(^^) (2014年5月15日 23時) (レス) id: f18cef468b (このIDを非表示/違反報告)
レモネード(プロフ) - 面白かったです！才能が…分けて欲しいくらいです！これからも楽しみにしてます！！ (2014年5月12日 19時) (レス) id: a914512a26 (このIDを非表示/違反報告)
よしの(プロフ) - kobajさん» マジですか。ありがとうございます。嬉しい。テンポがいいっていわれるのがほんと嬉しいです。こっちは完全にコメディ風で、彼女sideはちょっと後半切ない感じになりそうです。またよろしくお願いします！ (2014年5月9日 20時) (レス) id: 64468d89e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2014年4月15日 11時
