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やっと、やっと長い一日が終わる。
「センパーイ♪今日ご飯いきましょー？」
後ろからトントンって肩を叩いて振り返ったら人差し指でポッぺをぷに。
む。
「勝手に触らないでね？」
「怒っちゃダメですよぅ」
頭が痛い。
えっ？こんな日がずっと続く？え？
ふと雅紀くんを見る。
ボサボサはわざとだったのかも。
真っ直ぐ素直な髪に戻ってる。
メガネも邪魔だったんだろうな、外してる。
ボロボロのパーカーのジップは下げて、中から覗くＴシャツは、すっごい可愛いの。
無理しちゃって、変なの。
大きなため息を吐いてる。
雅紀くんがチラッと目を上げて私を流し目で見る。
そのまま視線を落として人差し指で唇をトン、って触れる。
またこっち見た！
ふ、って微笑んで、またはぁ、ってため息。
変な色気出さないでよぅ…
閉店準備のあと、鍵を返して帰るとき、
センパーイ！って
清水くんが追いかけてくる。逃げる！
「どこいくんですかー！一緒に帰ろー」
無邪気すぎて付き合いきれないー
私のコートの袖口を掴んで、唇尖らせて拗ねてる！松本さん助けて！
「ね、君さぁ、Aになつくのやめて？」
振り返ったら櫻井さん。
「あ、櫻井さん、行きましょ！」
「ああー！櫻井さんだぁ！かっこいいー！仕事も出来るしイケメンだし、お近づきになりたいと思ってたんですよぅ」
「えっ？そおかあ？じゃ、またご飯でも行こうねー！A、先行ってるー」
ああ、ダメだあの人！
「……またイケてるメンズに絡まれる！Aって全然アレなのに何でこんなイケメンに選ばれるの、Aなんて全然アレなのに」
後ろから、この声は。
「ニノ、この人しつこくて！助けて！」
言い方はともかく、天の助け！
「あのね！自分で何とか出来なかったらこれからどーすんの！毎回わたしに助けてって言いに来られても面倒だし知ーらない！」
「お願い、松本さん呼んで！」
「言うだけ言ってあげるけど知らないよ！」
逃げられた！
大野さんは来そうもないし！
ごめん、悪いけど、あなた最悪。
そんなこと言わないで？
５分ほど振り払おうと努力してるのにくっついてきて面倒くさいの。
でも大野さんの店は知られたくない！
ラインが届いてポップアップで松本さんからメッセージが届く。
『俺がいなくなったらどうする気？』
『っつーかめんどくさい』
『連れてくるなよ』
キングペンギン店長ー！
「Aちゃん？」
振り返ったら、雅紀くんが立っていた。
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2014年2月21日 12時
