28.個性 ページ28
「じゃ、Aちゃん、俺は明後日なら空いてるから、明後日でいい？」
相葉さんがお箸を手ににっこり笑う。
う！まぶしい！
よく見ると相葉さんは、すっごい美形。
茶色い髪の毛がサラサラ揺れて、にっこり笑うと白い歯がきらーん。
黒目がちの目は、誰よりもキラキラしてる。
なにより性格がいい。
「いや、俺が言い出したんだから俺が行く」
と、松本さん。
まぁ、松本さんは見ての通り、有り得ないくらい顔が小さくて全てのパーツが理想的な位置に配置されてて、とにかく、綺麗。
彫刻みたいに美しい顔立ち、迫力があるのはこの目力だろう、壮絶なくらいセクシーな。
性格は竹を割った様に、真っ直ぐ。
「Ｊはさっきデートしたでしょ！だめ！次の誰かにその役目譲りなさいよ！敗北感に苦しむ人の顔を目の前で見てみたい！」
そう言うのは、二宮さん。
女の子みたいに可愛らしい顔立ちで、ビー玉みたいに、不思議に色をかえる、魅力的な目で私を見る二宮さん。
ちょっと笑ってるみたいにくいっと上がる口角と、子犬みたいな表情は見る人を惹き付けて目を離せない。
なのに、この痛烈な皮肉。小悪魔だ。
「おいらだったら、明日あいてるぞ」
大野さんが早々にすき焼きを食べ終わってふわふわビールを飲んでる。
大野さんをみてるだけで優しい気持ちになるのは、やっぱりこの柔らかい表情。
他の人が派手で今まで気づかなかったけど、大野さんこそバランスのとれた美形だ。
深い目の色、すっと通った鼻筋。
哀愁漂うような、困ったような、表情の奥はいつも穏やかで。
なのに時々面白かったり冷たかったり、わけがわかんない。
わけわかんないとこが、魅力なのかも。
櫻井さんが口の中をぱんぱんにしたまま、お箸を置いて右手を上げる。
「何？しょーちゃん、宣誓でもすんのー？」
相葉さんがきゃはって笑う。
やっと食べ物が食道を通って胃の方に向かったようで口を開く。
「俺に行かせろ！相手をやり込めるならニノと同じくらい上手くやれる自信がある！」
大きな目をくるる、と輝かせて、ぷるぷるの唇を尖らせて、眉をキリリとさせて、櫻井さんはほんとに、かっこよさと可愛さを上手く同居させてる。
性格も面白さと真面目さと、かっこよさと可愛さと、色々ごちゃまぜ。
抽斗いっぱいありすぎてどれもちゃんと形になってて選べないような人。
「A、だから、誰にすんの！」
二宮さんが大きな声で私に聞いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1100人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2013年11月10日 21時
