26.迷惑電話 ページ26
相葉さんの声を聞いて待ってました！とばかりに目を輝かせる二宮さん。
「まずね、」
「先食おうぜ、ほら溶き卵作れよ」
結局松本さんが全部作っちゃった。
しかも取り分けまで。
「ん」
みんながいただきます、とちゃんと手を合わせて言ってもぐもぐ。
……どうしてみんな、口の中をぱんぱんにして食べるの！
しかも全員！
「あの」
「ん？」
みんなが目で、なに？って問いかける。
「口の中入れすぎ……」
「あー」
しばし沈黙。
「これはくせみたいな」
二宮さんが最初に飲み込んで言う。
「くせ？」
「うん」
大野さんがお茶を飲んで頷く。
やっと口の中が空いたみたいで松本さんが笑いながら言う。
「そういや、急いで食うのくせになってる」
「一口食べたとたん、時間でーす、って言われたりするからな」
櫻井さんがそう言ったあと、また口の中にぎゅうぎゅうにご飯を詰め込む。
「俺の考えたいやがらせ其の一」
二宮さんがにんまり笑う。
「なに？」
「毎晩２時くらいに電話をかける」
「なにそれ普通の嫌がらせ」
相葉さんがつまんねー、とかいう。
「ちがうよ！そーだなー、うん、ヘイ！ジャンボー！とか言って、まくしたてんの」
二宮さんが言って、櫻井さんがぐふ、と笑う。
「まさかのスワヒリ語」
「……ちょっと待って……あったあった！ジナラコラニ？ララサラーマ！ハヤケショ！って？」
松本さんがニヤニヤ。
「どういう意味？」
大野さんが首をかしげる。
「訳は、あなたの名前は？おやすみなさい、また明日ね！って意味」
「迷惑だな……」
大野さんがふふふと笑う。
「毎晩浮かれた外国人から電話かかってきて、間違い電話ですよ、とも言えない感じ？日本語通じない設定？」
相葉さんが真剣な表情で聞く。
「そう。無言電話だったら陰湿だけど、明るいいたずらだから向こうは訴えようもない！」
「じゃ、評価するよ」
櫻井さんが紙を見ながら言う。
「スマートさは３ってとこ？切れ味はいいな、５にしよう。インパクトは５だな。お手軽さは３ってとこか。身体的なダメージは４くらいあるけど精神的には２ってとこ」
みんなが、うーん、と唸る。
「じゃ他のやつ」
「お願いします」
思わずお願いしてしまった私の顔をみてにんまり笑われる。
「家にピザを毎日注文する、玄関の靴を接着剤で止めておく、家の前に工事中の誘導の人の形した看板を立てる」
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2013年11月10日 21時
