24.レーダーチャート ページ24
「しょおちゃああん！」
「よし来い！」
相葉さんと櫻井さんが、ひしっと抱き合った時、キッチンに大野さんがふらぁって入ってきて、わ！って言ってる。
「翔くんと相葉ちゃん……」
「……お箸ってこれでいいんですか？」
「うん」
「お茶碗は？」
「これだな」
「誰か突っ込んでくれよ！」
櫻井さんが相葉さんを剥がしながら私たちに向かって言ってる。
「Aちゃんあっちいこ、ニノが復讐山ほど考えてるから」
「ほんとですか！」
「……雅紀、俺でいいか？」
「しょーちゃんこそ俺でいいの？」
「えっと、やっぱ、できたら、可愛い女の子が……」
「そっか……そうだよねー」
「……誰も突っ込まないと辛いな」
「そう？」
二人でなんか言ってるのを放置して、割り下を持ってリビングに戻ると。
「鍋はこっちでするから」
って言いながら松本さんが仕切ってる。
リビングのテーブルの上に取り皿とか生卵とか置いて、菜箸を持って準備万端。
さては、鍋奉行？
お任せしないと逆にめんどくさいことになるタイプかも。
「上手く作れる自信ないから指示してもらってもいい？」
「おお！とりあえず肉焼くから牛脂を」
櫻井さんと相葉さんが、何だか鼻唄を歌いながら帰ってきてどっかり座る。
「じゃ、みんな考えた？復讐」
二宮さんが楽しそうに聞いてる。
「うーん」
みんなが途端に難しい顔をしながら黙りこむ。
「発表していくよ！評価はね、スマートさ、切れ味のよさ、インパクト、お手軽さ、あとなんか評価対象になるやつある？」
「ああ、分析表作るってこと？」
松本さんが聞く。
「レーダーチャート？蜘蛛の巣グラフにすんの？じゃペンタゴンにしない？」
櫻井さんが唇をとんとん触りながら言う。癖？
「ダメージが抜けてるよ」
ぼそっと大野さんが言う。
「それ一番重要だったわ！」
二宮さんがファックスのところからコピー用紙を持ってきて、ダメージ、スマート、切れ味、インパクト、お手軽、と書いていく。
「じゃ、一例ね、そうだな、落とし穴？」
二宮さんが図を書く。
「ダメージは２位？スマートさは３、切れ味は、３位？インパクトは５だな。お手軽さは０だな、きったねーチャート」
「俺落とし穴にしようかと思ったのにー」
相葉さんがぶつぶつ。
「砂浜に連れていくのは不可能でしょーが。じゃ、こんな感じで考えよ、誰から？」
二宮さんがニッと笑った。
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2013年11月10日 21時
