21.復讐 ページ21
きっとこの人は私がどうというより、他の４人が好きなんだな、きっと。
なんと言えばいいのか、
非常にニュートラル。
スナフキンみたい。
「え？じゃ、すれ違う時の中でAと巡りあえた、不思議ね願った奇跡がこんなにも側にあるなんてって気持ちなのは俺だけ？」
櫻井さんに関しては、歌を歌いたいだけなのかもしれない。
私がどうというよりeverythingのことばっか。
「いや、俺だって多少は百年先も愛を誓うよって気持ちになってるよ、さっき買い物行ってなんか可愛いやつだなと」
松本さんが、棒読みみたいに言う。
「百年先……１年先すらあやしいのに」
二宮さんがニヤニヤ笑ってる。
「と、いうわけでこの人はわたしが採用したんだからね、この人は、わたしのもの」
「おーいちょっと待て！愛しき人よ悲しませないで泣きつかれて眠る夜もあるから、過去を見ないで見つめて私だけって気分なのに！」
ほらやっぱり櫻井さんは、歌いたいだけなんじゃないの？
「なに言ってんだよ！俺はこいつの人生かけてんだよ！横から入ってくるなよ！」
松本さんが怖い顔で言う。
「でもAちゃんが一番好きなのは俺だもんね？ねー？」
にこにこにこにこ。
相葉さんが屈託のない可愛い笑顔で見つめてくるから思わず笑い返す。
「ね？そんなつまんない男なんかのために死んじゃったら勿体ないよ？こんな可愛いのに」
……あ。
いまの。
すきやきの次に、生きてもいいかなって思ったような気がしたような！
その顔をじーっと見てた大野さんが、癒し系のすっごく柔らかい笑顔で、言う。
「どっちにしても死ぬのは復讐してからだな」
！！！
呪い殺す以外に考えてなかった！
「復讐……」
「そう。報復」
「報復……」
「うん。どうする？」
「なにか……いい方法が？」
おそるおそる、聞く。
「落とし穴？」
相葉さんがワクワクした顔を隠そうともしないで言ってくる。
「まきびし……」
大野さんが腕を組んであごに触りながら言う。
「なになに？復讐とかすっごい楽しそうな話してんじゃん、入れてよ！」
二宮さんが、すっごく嬉しそうな顔で話に入ってくる。
「色んな案があるけど、どういうのがいい？」
……色んな案？色んな？
二宮さん、さすが悪い人！役に立ちそう！
後ろで歌ってた櫻井さんと、だから俺が俺がって言ってた松本さんも、なんだなんだって話に入ってくる。
「じゃ、一番効果的な復讐考えた人が勝ちね！」
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2013年11月10日 21時
