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「そっか、お前の血筋は大人になったら見えなくなるって言ってたもんな」
「……うん」
「無意識に追い払ってるんだな、便利だなそれ」
「大野さんみたいなの？」
翔さんが相葉くんに聞いたら、相葉くんが、流石にそこまで強くないけどね！大野さんは別格！って笑った。
「だから、もし山本をつけてる霊がいたらそれは相当な悪霊なんだろうけど、そんな気配がないから付けてるのは絶対人間、錫来がもし彷徨ってたとしてもお前には近づけない」
「みなちゃんは来てくれないの……？」
「……うん」
山本が悲しい目をした。
そっか。
山本の肩越しに見えたAが手を口元に持って行って、ちょっと泣きそうな目をした。
馬鹿。シンクロすんなって。
俺の声が聞こえたのか、ごめん、って口パクで謝った。
「で、つけられてる、ってどんな感じなの？」
「うん、絶えず見張られてる感じがするの、流石に家の中までは無いけど、いつも。ずっと。仕事中も」
「仕事は何してる？」
「あ、百貨店で化粧品販売を……」
「へぇ。で、結婚してこっちに戻ってきたの？」
「結婚？」
山本が不思議そうに問い返した。
「だって友崎って……苗字変わってるから」
「ああ、友崎は母の旧姓だよ。父と離婚して姉弟も母の旧姓になったの」
「……あ、そうなんだ」
「今は母が再婚して、姉がこっちで結婚して弟もこっちで就職して、だから私も九州に母を残してこっちに戻ったの。父もひとり暮らしだし」
「父……」
「慰謝料と三人の養育費で大変だったみたいで。浮気した女に逃げられたの、笑っちゃうよね」
いや笑えねーよ。笑ってる山本がすげーよ。
「私、結婚はいいかな、自分の父親も最低だし……みなちゃんのパパもあんなだったし。母もあんなに泣いて離婚したのにあっさり再婚するし、ちょっと結婚に夢がないというか」
「錫来みなみの父親はまた話が別だろ、一家心中とか異常だよ、お前の父は……まぁアレだけど」
Aがカタカタ、とパソコンを叩いた。
何かをじーっと読んでる。
錫来みなみ、一家心中、というワードで検索したのかも。
「で、その会いたいって連絡があった居田倉ってヤツのフルネームは？」
「居田倉知旗って。みなちゃんの従兄弟って名乗ってた、渡したいものがあるって」
「居田倉知旗」
俺がそう言うと、翔さんがカタカタとパソコンに入力した。
犯罪歴なんかを検索してるんだろう。
相葉くんが覗き込んで、小さく「え」と叫んだ。
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かき - このシリーズ大好きで何度も読み返してます！更新応援しています！ (10月28日 21時) (
レス) id: 1a835ab69b (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 一気読みしてしまいました！よしのさんの小説は本当に読みやすくて感情移入しやすいです！更新楽しみにしています！ (2023年3月4日 18時) (レス) @page37 id: 35d5ff39db (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 遅くなりましたが読みにきました♪あ〜面白い〜よしのさんの描写が分かりやすくて頭の中で勝手にドラマ化されています＼_(･ω･`)ｺﾚ大事！続きをのんびり待ってます٩( 'ω' )و (2023年2月26日 13時) (レス) @page37 id: b010e36986 (このIDを非表示/違反報告)
コズ(プロフ) - 翔さん＆よしのさんおめでとうございます！この佳き日に二作同時に読めるなんてこちらこそプレゼントありがとうございます！翔さんとヒロインちゃんがどんなこと話してたのか知りたい！雅紀君にはどんな色が見えたのかな？桃色桜色？パチパチ弾けたソーダ水な？キュン (2023年1月25日 15時) (レス) @page37 id: 8b85446469 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 櫻井さんとヒロインの色恋もみたいかもーなんちゃって笑笑よろしくお願いします❕ (2023年1月22日 7時) (レス) @page32 id: 616dc38d65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年8月31日 7時
