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のろのろと立ち上がって大野さんのそばに行く。
「大野さん」
「ん？」
「住むってことは泊まるってことですか？」
「だめ？」
「布団ないですよ？」
「今まで彼氏が来たときどうしてたの」
「彼氏は彼氏ですから一緒に寝てましたよ……」
「あ、そっか。俺彼氏じゃないもんね」
なってくれてもいいんですけどいきなりすぎやしませんか。
「……」
「床でいいよ」
「風邪ひきます！」
「へいき」
「一緒に寝ますか……？」
「えー、どうしよっかなぁー、なんもしない？」
大野さんあなた……！あなたってひとは……！
「……」
「あはは」
大野さんの笑顔を見てるうちに、なんだか頭がパーッとなった。パソコンで言うとバグった？思考停止。
「……」
「？A？」
「……うん！ま！いっかぁ！何とかなるか！徹夜でもしたらいいさ！それとも布団買いにいきますか？テイクアウトで！」
開き直ってやった。
もういいや！
「さすがA、俺Aのそういうとこ好きだった」
「好きだった？どこがです？」
急な展開。私のどこが好きだったというのか。
どきどき。
答えを待つ。
「そういう、ちょっと、どうしよ！ってなったときに、エイヤー！ってなるとこ」
「エイヤー……？」
「ツバメのときとか」
「ああ、あのとき……大野さんツバメだねーって笑ってましたね」
大野さんのふわふわした笑顔は思い出したけど自分がどうしてたかまでは全く思い出せない。
「みんな逃げまどってんのにAが早く窓を全開にしろ！って指示してた」
「そうでしたっけ」
「課長もはい！って返事して窓開けてた」
「そうでしたっけ」
「廊下側は逆に全部閉めろって係長に指示してた」
「そう……でしたっけ……」
「んでー、ツバメがロッカーの上とかにのんびりしそうな雰囲気出したときに、だめよ！って箒で威嚇してた」
「覚えてません……」
「えー、出ていくまで頑張ってたのにー」
「そうでしたっけ……」
「頑張ってた、箒ブンブン振ってた」
私のイメージ大丈夫か？
なんだか声が出なくなってお鍋の中を覗き込む。
いいにおい。
「あとはー、システムダウンしてデータ吹っ飛んだ日」
「……そんなときもありましたね、皆ダウンさせた犯人ぶっ殺すってなってたときに大野さんはぶっ殺すのは後にしない？って言ってました」
「それはAが課長に犯人探しより取引先に締切待ってくれって電話するほうが先！叫んだからだね」
私そんな偉そうにしてたんだろうか。
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ああ(プロフ) - 面白かった…!明日早いのに最後まで読んでしまいました。ありがとうございます (2022年6月27日 2時) (
レス) @page49 id: 332a1fd98b (このIDを非表示/違反報告)
あきら(プロフ) - たまらなく幸せな気持ちになれました…よしの先生の書かれる大野さん大好きで何度も読み返してます。素敵なクリスマスのおそそわけありがとうございます。 (2021年12月25日 21時) (レス) id: 65b0e8ea2e (このIDを非表示/違反報告)
羊羽。（よう）(プロフ) - メリクリ〜☺クッソ面白かったよー。完結乙でした！ (2021年12月25日 17時) (レス) @page49 id: 07dccdc548 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ(プロフ) - よしのさん、メリークリスマス🎄そして完結お疲れ様でした。不器用で大きな優しさの大野さんにキュンでした〜( ´艸｀)ありがとうございました！新作もおにぎりも楽しみに待っています。ご無理なさらずよしのさんのペースで！ (2021年12月24日 11時) (レス) @page49 id: 7572200b1c (このIDを非表示/違反報告)
nao(プロフ) - 大野君が課長たちに啖呵切ってくれたところ、カッコよかったですね。それと、おにぎりが恋しいです。 (2021年12月18日 5時) (レス) @page44 id: 3ab06130a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年10月29日 16時
