種類の違う美形(06/09) ページ3
さて。次はどこに行くのかな、と思っていたら、松本さんはどこかに電話して、外に出た。
「この近くに信頼できるスタイリストがいるから」
「はい……」
「しっかし、顔と服装のアンバランスさやべえ」
「……」
それは……私もさっき店出るとき思ったよ。
顔と髪を女優さんレベルまで仕上げてくれてるから余計。
すれ違う人が松本さんを見て、ぽーっとなって、隣にいる私を見て、うわ！って顔をして、私の服と持ち物をみて、うげ、となってるのを見た。
排水溝にハマって流れていきたい。
「はい、ここ」
松本さんがビルの一室に入っていく。
「相葉さーん」
「はーい！」
だだっぴろいビルの部屋に、これでもか！ってくらい洋服があって、その奥からこれまた種類の違う美形の男性が出てきた。
「……この子、あとよろしく。あとで迎えに来るからちょっと出るわ」
松本さんがそう言った。
あわわ、となっていたら、ふふんと笑ってビルから出ていく。
「ねえ、身長何センチ？」
「155です、えっとあの相葉さん……？」
「相葉です。よろしくね。Aちゃんでしょ、聞いてるよ」
「あ、よろしくお願いします……」
「ねえ、なんでこの色着てるの？好きなの？」
これは遠回しに似合わないといわれているんだな。
「すみません……適当に……かわいく見えたので……」
「ベージュじゃなくてさ、ほら。ピュアホワイトにしてみるだけでいいんだよ、鏡見て」
……なんと。
顔色まったく違う！
「こういうくすんだ色着たいなら、ボトムスにすればいいよ」
「なるほど……」
「でも、翔ちゃんと並ぶんだよね、うーん」
相葉さんが困った顔で私を見た。
「例えば転んだり……食べこぼしとか……するタイプ？」
「！なんでわかったんですか？」
「あは！聞いてよかったー！」
相葉さんがニコニコ笑う。この人多分とてもいい人だ。怖くない！
「なぜ……」
「全身真っ白の天使みたいな恰好、絶対似合うタイプなんだけど、生活するには危険だよね」
「そうですね、気を付けてるのに気づいたらこぼしちゃう……」
「翔ちゃんと一緒じゃん！お似合い！」
櫻井さんもこぼすのか。
あ、でもそうかも。すごいもぐもぐ食べるもん。
「じゃあ、逆だね。真っ黒か濃紺か深紅だね」
「真っ黒、ですか？」
「そして気に障ったらごめん。君の体型、上も下もだぼっとさせてたら寸胴に見えて体重5キロは多く見えちゃうよ？」
ガーン。
私はいままで損してたのか！
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さや(プロフ) - よしの様！2章お疲れ様でした。凄く丁寧に描写頂いて楽しいです！個人的には長編嬉しいです。毎回思います。終わらないでほしいと…では、また3章に行ってきますm(__)m (2021年6月23日 20時) (
レス) id: 04f741953d (このIDを非表示/違反報告)
ukyo(プロフ) - モツ鍋の〆と、その先が気になります。お互いの何となくな感情が苦しいですね。続き楽しみです。 (2021年6月21日 4時) (レス) id: fa3b80409d (このIDを非表示/違反報告)
JPN39(プロフ) - まさかのほくろの位置と顎の傷がドンピシャで自分と一緒でいつも以上に妄想に力が入りましたごちそうさまです！！！よしのさんの小説読んでると自分は櫻井担なんじゃないかと思い始める相葉担より(つまりよしのさんの小説大好きです←これが言いたかった) (2021年6月20日 21時) (レス) id: a734455ab7 (このIDを非表示/違反報告)
Kewpiechan(プロフ) - あー苦しい。ちと切ない。感情移入しちゃって大変です。よしのさんの書かれる文章大好きです。 (2021年6月20日 21時) (レス) id: 9442e8a7d3 (このIDを非表示/違反報告)
あきこ(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます！よしのさんの作品、何度読んでも大好きです！！ (2021年6月20日 19時) (レス) id: 4cb7b4484f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年6月6日 8時
