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男に生まれて、馬鹿なこと言い合って、彼女の愚痴とか惚気とか聞いてもらって。
朝まで飲んで、夢語って、雑魚寝して、笑いあって時には泣いて、そんな風に過ごしたかった。
死ぬまでずっと、永遠の放課後みたいな、ノスタルジーすら感じるあの宝物みたいな時間の無駄遣いを共有したかった。
櫻井くんのいない未来を思うと胸が痛くて痛くて死んでしまいそうだ。
ただ、大好きなだけ。
あなたがいない未来を想像するだけで、寂しくて苦しくて仕方なくて。
涙が溢れて止まらない、どうしよう。
「……おい、A？」
「……」
「A？なぁ、A？」
櫻井くんが私のシーツをガバリとはぎ取る。
手の甲で隠しても。
櫻井くんが気づかないはずがない。
「……」
「声押し殺して泣くなよ……」
「……」
「どうしたんだよ、お前」
「……寂しい」
「……ん？寂しい？」
「寂しくて……死ぬ……」
「……あぁ、俺、もう無理……」
櫻井くんが私を抱き寄せて、目の前に火花が散ったような気がした。
スパークのように、パチンと心の中の何かが弾けた。
弾けたのは、何だった？
友情か？それとも理性？
櫻井くんが私の手首を掴む。
無理やり仰向けにさせられて、あふれる涙が耳の方に冷えて落ちた。
「駄目だよ、櫻井くん」
「……」
「私のことは放っておいて……」
「何言ってんの」
「……」
「できるわけないだろ、こんなに泣いてんのに」
「……ごめん、すぐに泣き止むから、だから」
「違う」
櫻井くんまで涙目で声を絞り出す。
「違うんだって……」
「な、にが……？」
「もう、俺が無理なんだって」
それはどういう意味？
聞き返そうとして、気づいた。
ああ、そういうことか。
櫻井くん、私をもう女としか見れないってことなんだ。
私の体が緩んだことに気づいて、櫻井くんの体温がぐっと上がった。
ああ、私の好きな櫻井くんの匂いだ。
香水のラストノートと櫻井くんの匂いが混ざって、甘くて苦くて痺れるくらいのスパイシーな匂いに包み込まれる。
腕を櫻井くんの首に巻きつけたら、櫻井くんの体も解けた。櫻井くんでも不安になるの？
櫻井くんが私の体をするりと撫でて、思わず震えて体をよじる。
「待って待って櫻井くん」
そんな私の反応を見て、櫻井くんが少し笑った。
「なんだよA……可愛い奴」
あわわ、恥ずかしい！
私圭太しか知らないんだよ、どうしたらいいのか全然わかんない！
動揺する私に、櫻井くんはまた笑った。
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yuuuuuuuuri1226(プロフ) - 8ページの深呼吸のところが新呼吸になってます！ (2021年3月7日 0時) (
レス) id: a7c2ae121f (このIDを非表示/違反報告)
コズ(プロフ) - 更新に全く気が付かず出遅れるとは！越えたかー！越えてしまったのかー！ここから友情に…むっ難しい…どうなるんだろうか…ドキドキ (2021年2月1日 23時) (レス) id: b75159ca86 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - キュンが止まらなくて困りますよこんなの！次も楽しみにしてます！！！！ (2021年1月31日 16時) (レス) id: 1b6c03fa67 (このIDを非表示/違反報告)
さと(プロフ) - もうドキドキが止まらない！サイコーです。よしのさんありがとう！ (2021年1月31日 16時) (レス) id: 97bb53cb68 (このIDを非表示/違反報告)
shi(プロフ) - よしのさんありがとうございます！！翔さんありがとう！！切ない気持ちがまたいいですね！移行通知くるの待ってますね(^^) (2021年1月31日 12時) (レス) id: 4f699932a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年1月25日 0時
