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前を歩くアイちゃんは大野さんに彼女はいますか？とか聞いてる。懲りない。すごい。
「ほら、官僚の？優しい？イケメンの彼氏に癒やしてもらえば？」
「……彼とは時間合わなくて最近連絡取ってないから」
「えっ、うっそ！可哀想！」
「あんたはどうなのよ」
「俺？俺は昨日もデートした」
デレデレしてて苛つく！
「櫻井くんの恋愛事情なんてどうでもいいや、私はあなたの私生活なんて興味ない」
「あっそ、俺もお前のことなんてどうでもいいもーん！」
お？ぷーんってした。
拗ねた？
でもまぁ、そっか。女は愛されて幸せを感じるとしたら、男の人は認められて幸せを感じるというからね。どうでもいいってのは自尊心傷つけられるかも。
「あ、でも櫻井くんの仕事っぷりには惚れてるよ」
「……」
「仕事で櫻井くんに敵う人なんて他に……」
何気なく目を上げたら、櫻井くんが目をくりくりに見開いて眉を下げてる。
目があったら、パッと手で口を抑えて私を見下ろした。
「……」
「……え？」
「こっち見るな……」
とうとう両手で顔を覆った！
壁の方に向かって貼り付いてる！なにそれ！
うっそ！照れてる？
あの櫻井くんが照れてる！
いつも『素敵ですねぇ、大好きです』とか、『櫻井さんイケメンですね』とか『櫻井さんと付き合いたい、うわーん！』とか。
何言われても眉一つ動かさず、『あは、光栄です』しか言わない櫻井くんが？は？
「櫻井くん……？」
「……ありがと……」
「何？なに？」
「嬉しい……」
「あっそ」
……うん、置いていっちゃおう。
スタスタスタ。
歩いて行ったら背後から櫻井くんの吠える声が聞こえた。
「え？ここで置いてく？有り得ねぇ」
スルーしよ。
後ろから追っかけてきて、櫻井くんがすれ違いざまに私の頭をポンと叩いた。
「こら」
「やる気出た！」
足どりがウキウキしていらっしゃる。
まさかと思うけど。
……私が褒めたから？
呆然。
そんなことで？
は？
嬉しそうにしかも楽しそうに仕事してる櫻井くんを盗み見。ご機嫌だな。
目があった。
櫻井くんが信じられないくらいキッラキラの笑顔で私を見た。
「！」
星が脳天に落っこちて来たかのような衝撃。
その顔は『見てくれてる！』っていうアレだ。
惚れてるって言葉のチョイス間違えたのかも。
いやでも私、櫻井くんの仕事っぷりは、好きとか、信頼できる、とかそんなレベルじゃない。
惚れてる。
唯一無二だ。
櫻井くんに敵う人なんて他にいない。
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yuuuuuuuuri1226(プロフ) - 8ページの深呼吸のところが新呼吸になってます！ (2021年3月7日 0時) (
レス) id: a7c2ae121f (このIDを非表示/違反報告)
コズ(プロフ) - 更新に全く気が付かず出遅れるとは！越えたかー！越えてしまったのかー！ここから友情に…むっ難しい…どうなるんだろうか…ドキドキ (2021年2月1日 23時) (レス) id: b75159ca86 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - キュンが止まらなくて困りますよこんなの！次も楽しみにしてます！！！！ (2021年1月31日 16時) (レス) id: 1b6c03fa67 (このIDを非表示/違反報告)
さと(プロフ) - もうドキドキが止まらない！サイコーです。よしのさんありがとう！ (2021年1月31日 16時) (レス) id: 97bb53cb68 (このIDを非表示/違反報告)
shi(プロフ) - よしのさんありがとうございます！！翔さんありがとう！！切ない気持ちがまたいいですね！移行通知くるの待ってますね(^^) (2021年1月31日 12時) (レス) id: 4f699932a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年1月25日 0時
