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「それはあれだね、結婚する前に教育しておこう的なやつだね」
「教育？」
「そうそう、結婚するんでしょ」
「まぁ……うん。流れに逆らえない状態……」
なんだ櫻井くん、黙ってたけどホントは色々あるんじゃないか。この顔は俺まだ結婚すんのちょっと抵抗あるってやつだ。
「確実に尻に敷かれるね」
「もう敷かれてる」
「敷かれるの嬉しいならめでたしめでたしなんだけど」
「めでたくもなんともねぇ！主導権はいつも俺に握らせろ……！」
「……と、彼女に言いました？」
「言えません」
「もう無理だわ」
「どうにかならないですかねぇ」
「無理ですねぇ」
そっか、ってなんかがっくりしてる。
かわいそうに。
かわいそう？
惚気を聞かされてるわけじゃないよね？
「Aは？Aは男を尻に敷くタイプっぽいけど……」
「さぁ？圭太は尻に敷かれたいタイプだったから結果的にそうなったけど私はどっちがいいんだろう、わかんない」
「……」
「え」
目をぱちくりしてる櫻井くんを見て、首を傾げる。何かが自分の中で引っかかったみたい。
そしてそんな櫻井くんを見て、自分の中の違和感が形を持とうとしてる。
「Aってさ、今から目的地に向かうってときに、ほら行くぞ！って言われるのと、行くよ！って声かけるのどっちが多い？」
「圧倒的に行くよ！ってパターン」
「でも俺お前に絶対『行くぞ』って声かけてると思うんだけど。100%くらいの確率で」
「そうだね」
「どっちが気が楽……？」
「行くぞって言われる方が楽だから櫻井くんと忖度抜きの友達なんだと思う……」
櫻井くんがテーブルに指先をトトントトンと音を鳴らした。ピアノの鍵盤を叩くみたいに。
「この店にしよう、とか、何時にどこそこ、とか、何分後にここで集合とか、全部俺が決めてるよ？」
「そうだね」
「嫌な気したことある？」
「あったら友達じゃないよ」
「あとお前のことお前って言ってる」
「言われてる」
「俺彼女にお前って言ったら名前で呼べって言われた」
「あー、なるほど……」
「Aはお前って言われるの嫌？」
「全然？むしろ親しい感じがして好きかも」
「圭太はAのことなんて呼んでる？」
「Aかお前、かな？」
櫻井くんがはー、とため息を吐く。
「A、お前きっと間違ってる」
「ん？」
「ほんとは男性を立てるタイプのやつなんじゃないの？と思ったらその気の回し方とかめちゃくちゃ納得なんだけど」
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yuuuuuuuuri1226(プロフ) - 8ページの深呼吸のところが新呼吸になってます！ (2021年3月7日 0時) (
レス) id: a7c2ae121f (このIDを非表示/違反報告)
コズ(プロフ) - 更新に全く気が付かず出遅れるとは！越えたかー！越えてしまったのかー！ここから友情に…むっ難しい…どうなるんだろうか…ドキドキ (2021年2月1日 23時) (レス) id: b75159ca86 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - キュンが止まらなくて困りますよこんなの！次も楽しみにしてます！！！！ (2021年1月31日 16時) (レス) id: 1b6c03fa67 (このIDを非表示/違反報告)
さと(プロフ) - もうドキドキが止まらない！サイコーです。よしのさんありがとう！ (2021年1月31日 16時) (レス) id: 97bb53cb68 (このIDを非表示/違反報告)
shi(プロフ) - よしのさんありがとうございます！！翔さんありがとう！！切ない気持ちがまたいいですね！移行通知くるの待ってますね(^^) (2021年1月31日 12時) (レス) id: 4f699932a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年1月25日 0時
