25 ページ25
「大切な友人って言った？」
「うん、言ったよ」
櫻井くんが何言ってんの？って顔をしてる。
おまたせしましたーって店員さんがビールを持ってきた。
「私櫻井くんと親友になりたい」
「もう親友でしょ？お前以上に腹割って話せる仕事仲間はいないよ、仕事終わったあとも話したい飲みたいって思うのもお前だし」
櫻井くんがゆったりと微笑んだ。
「そっか……」
「朝まで一緒にいて何も起こらないって自信持って言える異性って結構貴重だと思うんだけど？」
「そうだね、櫻井くんとは何回も明け方まで飲んでるけど何も起こらないもんね」
「仕事で夜明かしした日もあったしな」
「あった」
「7年だもんね」
「ん」
二人でなんだかちょっと遠い目になった。
「でもこれがもし……大野さんと二人きりになったら……間違い起こってた？」
櫻井くん？
何を急に言い出した？
んなわけ無い、と思いながらも。
なんだかちょっと、反応が見たくなったのはなぜだろう。
「大野さんの態度にもよるだろうけど、……ソファとかで眠ってる大野さん見てたら私が耐えられない、ほっぺツンツンとか絶対する」
「絶対するんだ」
「寝顔可愛くて頬ずりとかしそうだから間違い起こるかも」
頬ずり、だと？と独り言を言って櫻井くんがまた口を開く。
「じゃあ、……後輩の二宮は」
「あの子はだめよ、絶対2人きりにはなっちゃだめな子だよ！危ない」
「危ない？」
「危ないよ、普段あんな子犬みたいな顔してんのに、なんか突然めちゃくちゃ甘い色気出してくることある！」
「え？色気出してる？」
「うん、先輩ほっぺにまつ毛ついてる、って顎クイされて親指でとって、取れたよって囁かれて心臓止まったもん」
「………」
「あのとき、お！ありがと！って言ったけどあれ二人きりなら危険よねぇ、待って、二宮くんもネクタイが……とか接近戦の展開危ない」
「……」
「あー！櫻井くんにはわかんないかー！」
櫻井くんが黙り込んだ。
しばらく沈黙したあとにものすごい真顔で私を見て言った。
「間違いって、お前きっかけで起こるものだってこと？」
「え？間違いなんて女が隙見せなきゃ起こんないよね？無理やりだったら間違いじゃなくて犯罪でしょ、警察沙汰よね」
「じゃあ俺らが今まで一度もそういうことにならなかったのは……」
「友達だからでしょ」
「……」
「私を女として見てない男に隙なんて見せないよ、間違い起こっちゃうじゃないか」
「……男女の仲ってそんな脆いの……？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1894人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yuuuuuuuuri1226(プロフ) - 8ページの深呼吸のところが新呼吸になってます！ (2021年3月7日 0時) (
レス) id: a7c2ae121f (このIDを非表示/違反報告)
コズ(プロフ) - 更新に全く気が付かず出遅れるとは！越えたかー！越えてしまったのかー！ここから友情に…むっ難しい…どうなるんだろうか…ドキドキ (2021年2月1日 23時) (レス) id: b75159ca86 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - キュンが止まらなくて困りますよこんなの！次も楽しみにしてます！！！！ (2021年1月31日 16時) (レス) id: 1b6c03fa67 (このIDを非表示/違反報告)
さと(プロフ) - もうドキドキが止まらない！サイコーです。よしのさんありがとう！ (2021年1月31日 16時) (レス) id: 97bb53cb68 (このIDを非表示/違反報告)
shi(プロフ) - よしのさんありがとうございます！！翔さんありがとう！！切ない気持ちがまたいいですね！移行通知くるの待ってますね(^^) (2021年1月31日 12時) (レス) id: 4f699932a6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年1月25日 0時
