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「俺今までお前の彼氏なんて興味ないと思ってたけど」
「うん」
「ぶん殴ってやりてぇ気分だわ、瞬殺で負けるだろうけど」
あ。
なにこれ。嬉しい。
「ありがと……」
「泳がせてるってのはどういうこと？」
「浮気してるでしょとか問い詰めるのがなんかちょっと」
「辛い？」
櫻井くんが悲しい顔してるじゃないか。
なんだこの沸々と湧き上がる感情の渦。
「辛いっていうか……」
「うん」
「なんて言えばいいのか」
自爆するの待ってるって最低なこと思ってること櫻井くんに聞かせていいのか私。
どうせ自爆するから放置してんの。私の手を煩わせる手間が省けるでしょ。
なんてことを言える空気じゃない。
「……A？」
櫻井くんがしゅんとしてる。
「……うん」
「つまりは別れたくないからトドメ刺されるのを引き伸ばしてるってことだよな」
「……」
違うな。それは違うな。
トドメ刺したい気持ちすら残ってないだけなんだよな。
「彼氏が嫌いとか言ってたけど、でもやっぱり人に盗られるのは嫌なんでしょ？だから泳がせて」
あんな女に負けるとは屈辱ー！とは思うけど盗られたくないってのは違うかも。
「でも、もういいの、別れる」
「A……」
「でもほら私にはこうやって慰めてくれる櫻井くんみたいな友達もいるし……」
「……」
「浮気しないもっと素敵な人現れるかもだし」
「A無理すんなって」
「してないよ」
櫻井くんがしょんぼりしてる。
なんか申し訳なくなってきたな。
「しばらく浮気に気づいてないふりするつもり？」
「まぁそうだね」
「でも浮気してる男と一緒にいるの平気なの？触られるの嫌じゃないの？」
「……」
「それ悔しくないの？悲しくないの？俺は嫌だよ、何も悪くないのにAが辛い思いするなんて納得できない」
櫻井くんがうるうるした目で私をじっと見つめた。
「……まぁでもね、浮気される私にも悪いところあったと思うし」
「無いよ？」
言い切った、櫻井くん。
「いやでも、私、彼女としてはかなり最低な部類というか……悪いとこだらけで」
「悪いところなんてない」
ああ、櫻井くんって完全なる私の味方じゃない。理屈とかじゃない、『私』だから許すってやつ。
「悪いところなんて無いよ、浮気してお前のせいだなんて言うやつは、仕事の失敗も含め全ての失敗を何でも絶対人のせいにする」
「あー……」
「Aは浮気したことあるの？」
「私浮気しない」
櫻井くんがゆっくり瞬きした。
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yuuuuuuuuri1226(プロフ) - 8ページの深呼吸のところが新呼吸になってます！ (2021年3月7日 0時) (
レス) id: a7c2ae121f (このIDを非表示/違反報告)
コズ(プロフ) - 更新に全く気が付かず出遅れるとは！越えたかー！越えてしまったのかー！ここから友情に…むっ難しい…どうなるんだろうか…ドキドキ (2021年2月1日 23時) (レス) id: b75159ca86 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - キュンが止まらなくて困りますよこんなの！次も楽しみにしてます！！！！ (2021年1月31日 16時) (レス) id: 1b6c03fa67 (このIDを非表示/違反報告)
さと(プロフ) - もうドキドキが止まらない！サイコーです。よしのさんありがとう！ (2021年1月31日 16時) (レス) id: 97bb53cb68 (このIDを非表示/違反報告)
shi(プロフ) - よしのさんありがとうございます！！翔さんありがとう！！切ない気持ちがまたいいですね！移行通知くるの待ってますね(^^) (2021年1月31日 12時) (レス) id: 4f699932a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年1月25日 0時
