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電車を待ってる間、櫻井くんは私がぶっ倒れないようになのか、いつでも私の腕を掴めるようにすぐそばに立っていた。
電車の中でも座れないな、と気づいたら私に吊革を握らせて重なるように横に立ってヨロヨロする度に腕を掴んでくれた。
駅についたら改札まで見送って、お母さんは家にいる？連絡して迎えに来てもらえなどと色々世話を焼いた。
また明日ってニコニコ笑いながら手を振る櫻井くんを見て、やっぱり、なんで櫻井くんが彼氏じゃないんだろうって思った。
櫻井くんが彼氏になってほしいんじゃなくて、彼氏が櫻井くんになってほしいんだというヘンテコな論理が頭をぐるぐるさせる。
お母さんがたまたま家にいて、車で迎えに来てくれた。
私の顔を見た瞬間、
「熱？」と聞いた。
「わかんない」
「いつから？」
「昨日」
「あー、だから圭太くんに迎えに来てもらったの？」
「……そんな顔色悪い？」
「そりゃ他人にはわからないかもしれないけどね！何年Aのお母さんやってると思ってんの」
お母さんの言葉に余計具合が悪くなりそうだ。
「ちょっと寝る……」
「そうしなさい」
ベッドに潜り込んだら、背骨が溶けるような感じがした。
かなり体調悪かったんだな私。
引きずり込まれるように眠りに落ちる。
目が覚めたら、9時半だった。
「……夜のだよね？」
と誰に言うでもなく独り言をいう。
外を見たら真っ暗でホッとした。
無断欠勤したかと思った。
リビングに降りたらお母さんが、鍋焼きうどん食べる？って聞いた。
「たべる」
「顔色だいぶ良くなった」
「だいぶ身体楽になった」
「そりゃよかった」
はぁー。
なんかもう色々嫌になっちゃうな。
「はぁ……私これからどうなるのかなぁ」
「なにが？」
「お母さんは、お父さんのこと好き……？」
お母さんは目を白黒させた。
「何突然。そりゃ……嫌いじゃないわよもちろん。けど、好きか、と聞かれると……人間愛？」
「……」
「Aのお父さんとしては大切よ！」
「なるほど。いびき平気なの？」
「だから別の部屋で寝てる」
「……結婚して何年だっけ」
「お兄ちゃんが生まれる1年前に結婚したから……」
「33年くらい？いつから別の部屋で寝てるの？」
「この家に引っ越してきてからだから27年位前」
「えっ、結婚6年目とかで寝室分けたの？」
「そう。お弁当作るのに早起きしてたし」
「じゃあいいよね！私達12年も付き合ってんだから嫌になっても普通だよね？」
お母さんがブフーと吹き出した。
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yuuuuuuuuri1226(プロフ) - 8ページの深呼吸のところが新呼吸になってます！ (2021年3月7日 0時) (
レス) id: a7c2ae121f (このIDを非表示/違反報告)
コズ(プロフ) - 更新に全く気が付かず出遅れるとは！越えたかー！越えてしまったのかー！ここから友情に…むっ難しい…どうなるんだろうか…ドキドキ (2021年2月1日 23時) (レス) id: b75159ca86 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - キュンが止まらなくて困りますよこんなの！次も楽しみにしてます！！！！ (2021年1月31日 16時) (レス) id: 1b6c03fa67 (このIDを非表示/違反報告)
さと(プロフ) - もうドキドキが止まらない！サイコーです。よしのさんありがとう！ (2021年1月31日 16時) (レス) id: 97bb53cb68 (このIDを非表示/違反報告)
shi(プロフ) - よしのさんありがとうございます！！翔さんありがとう！！切ない気持ちがまたいいですね！移行通知くるの待ってますね(^^) (2021年1月31日 12時) (レス) id: 4f699932a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年1月25日 0時
