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……えっと、ここは、どこ？
事務所の横の掲示板にバックヤードの地図なんてあるわけないのに眺めてみた。
休憩室から人が出ていって、私のお店どこですか、と聞く勇気もなく途方に暮れていたら、男性が事務所から出てきて、私の背中にお疲れ様です、と言った。
「あ、お疲れ様です」
そのまま私の後ろを通り過ぎて、彼は足をピタリと止めた。
振り返って、ねぇ、と声をかけられる。
「はい？」
「これ君の？」
彼の白い綺麗な手には、ハンドタオルが。
細身の光沢のあるチャコールグレーのスーツとライトグレーのドレスシャツ。ネクタイは黒と見紛うかのような深い葡萄色。
顔を見た途端、強い既視感で目が眩んだ。
キリッとした眉の下には、世界中の光を集めたかのようなキラキラした瞳があって、尖らせた唇は、左の口角が少し上がってる。
「あ……あれ？」
「ん？そこに落ちてたんだけど。違う？」
「違います、さっきすれ違った人かな、今来たときは落ちてなかったので……」
「また落とし物……」
そう言ってハンドタオルを眺めて、掲示板の横にあった落とし物って書いてある箱を見下ろす横顔は。
「あの……」
「はい？」
私をちらっと見て、何か？って顔をした。
「……潤くん？」
「……ん？」
彼は自分の記憶の中から私を探そうとして、しばらく考えて、記憶の中にいないと結論づけたようだった。
「えっと、どこかでお会いしたことありますか？」
「あ、あの、雅紀くんのお友達ですよね？」
「雅紀……相葉くん？」
「あ、そうです！」
「……」
潤くんだ、潤くんだ！
ちょっと興奮状態に陥って、ほっぺを押さえてわー！ってなってたら、私の姿を見て、口を尖らせて腕を組んだ。
眉間にシワを寄せて斜め上を見る。
「同じ学校？」
「同じ学校なんですけど私4つ下なので」
「……4つ下。ってことは……」
「知らないですよね私のこと」
「……ごめん」
潤くんは素直に謝った。
「あ、いいんですいいんです！私が一方的に知ってるだけなので！」
「相葉くんとどういう関係？」
「雅紀くんは班長で……」
「班長？」
潤くんの声がひっくり返った。
目がくるるん、と大きく見開かれる。
「あ。班長というのは登校班で！」
「登校班」
「同じ小学校で！」
「小学校……」
「お家が近所なので相葉さんのおうちのお店の常連さんなんです私」
「……ロゼットの？」
「そうです！」
私がそう言ったら潤くんがチラッと時計を見た。
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ゆいっと - 続きが気になってしゃーないぃぃ ほんまに面白いです♪ (2019年3月18日 0時) (
レス) id: 3d10d765a1 (このIDを非表示/違反報告)
媽媽氏(プロフ) - 二宮さんのファンタジーっぽいやつが今から楽しみでしょうがない、、、、、でもまずは完結に向けて頑張って下さいな！ (2019年3月16日 23時) (レス) id: 2fcaf6e388 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - すっごい私好みの展開でもうドキドキワクワクしてます。昨日まで、よしのさんの翔さんメイン(恋終わ)を読み返してキュンキュンしてました♪すごくよしのさんの翔さんに会いたくて…また行ってきます(^^) (2019年3月16日 18時) (レス) id: aab6d8833f (このIDを非表示/違反報告)
たまりん(プロフ) - ドキドキです。よしのさんの作品はどれも何度も読み返してしまうお話ばかりで、いつも楽しみにしています。あの作品のその後も見たいーと密かに楽しみにしています。 (2019年3月16日 9時) (レス) id: 73cb3c7af7 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 世の中に たえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし (2019年3月14日 14時) (レス) id: b226c79b2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2019年2月10日 13時
