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「そりゃそうだよ、だって何が？って聞いてるのにモゴモゴ言ってて何言ってんのかわかんなくて。サッカー部の人だったのか！」
「うわー、清水先輩ふざけやがって！ぶん殴りてえ！」
「何が？」
「謝罪が全く伝わってないじゃねーか！」
「どういうこと？なんで謝るのあの人が。しかもなんで櫻井くんが怒るのよ」
「お前ほんとに覚えてないの？」
「全く」
はぁーって、櫻井くんが頭を抱えた。
いつの間にか大野くんとしぃちゃんも来てて、先生が入ってきた。講義が始まる。
「後で」
「うん」
「……お前今日バレエ休んで家来いよ」
「嫌」
「は？」
「嫌」
「はぁ？」
ねねちゃんがくるん、と振り返った。
「二宮くんとAみたい」
「……」
「懐かしいけどうるさいよ、筆談して」
「……」
二宮くんと私みたい？
でもまぁ二宮くんとはこんな感じだったか。
ふと、櫻井くんを見たら、櫻井くんがちょっと嬉しそうに笑った。
嬉しそう？なんで嬉しそう？
顔を見てたら、前を見ろ、って感じで手のひらで頭をグリン、とされた。
くっそう。
ひそひそひそ。
後ろから、少し声が聞こえてきた。
櫻井、とか、小泉、とか、聞こえる。
何となくそっちに目を向けたら、泣いてる子がいた。
ああ、あの子は。
うちの学科内でも可愛いって言われてた子だ。
その子の友達で、櫻井くんの取り巻きだった子に睨まれた。
そういうことか。
はぁ。
ため息を吐いたら櫻井くんが気にすんな、ってぼそっと呟いた。
あの子はいいよね。
私を憎めるんだもの。
私、お姉ちゃんを本気で憎めない。
講義が終わったら空き時間に、松本くんが、はーい昨日サボったとこやりまーす！って言い出した。
「えー！」
「ほら、早くしろよ」
「待ってー」
櫻井くんがポカーンとしてる。
「めっちゃスパルタじゃん」
「そうだよ！すっごい真面目だよ！」
「俺は忙しいんだ！やること山ほどあんだよ！勉強は授業中に終わらせる！」
「いいじゃん！」
櫻井くんが松本くんの言葉に目をキラキラさせた。気が合いそう。
「あ、フットサル……」
私がそう言ったら櫻井くんがそうだ！って言った。
「フットサル？なに？見にくる？」
「行く！」
ねねちゃんがそう言った。
「俺はやりたい！」
櫻井くんが目をキラキラさせて言った。
「え、経験者？」
「サッカー9年やってた！」
「マジで？今ピヴォが怪我してて試合できなくて。やる？」
「やるやるやる！」
ピヴォ？ってなんだ？
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2019年1月14日 14時
