エレベーター ページ10
あ。200円もらうの忘れた。
チョコを食べたい気持ちになってたのに手元にお金がなくて、財布を取りに自分の家に戻る。
うちは７階で斗真の家は8階。
一旦帰って服を着替えてまた外に出る。
上から降りてくるエレベーターを待ってたら、中に人が乗っていた。
扉が開いて、こんにちは、と挨拶しようとしたら、中にいたのは櫻井先輩。
「う！」
「……」
どどど、どうしよう。気まずい。
「乗らねーの？」
「乗ります」
扉がウイーンと閉まった。
「なぁそこのチビ？」
「……私のことでしょうか」
「お前以外に誰が乗ってんの」
怖いよ。
ビクビクしてたら、櫻井先輩がハァ、とため息を吐いた。
「何ビクビクしてんだよ……」
「だって睨むから！」
「お前がふざけてるからだろ！」
「いつも全力でふざけてる櫻井先輩に言われたくな……」
私、斗真と一緒にいるときの感覚で話してる！まずい！一言多いってやつ！
「俺が？今何か言った？」
「何もありません……」
「はぁ……」
ため息。大きい。怖い。
ついつい口から本音が出る。
「先輩そんなんじゃなかったのに」
「え？」
「翔くんは優しくて可愛くて大好きだったのに櫻井先輩に変わっちゃった……」
「……見た目が？」
「はい、金髪だし……」
「……」
「確かにかっこいいですよ、その派手な見た目も似合ってますよ、斗真も先輩も」
「……」
「二人とも目立つしカッコイイです、でも」
「でも？」
「私は優しくて可愛くて小さな王子様みたいだった翔くんが好きだった！」
「え、お前ショタコン？」
櫻井先輩の声がちょっとひっくり返った。
目がくりくりで私の方を指差してる。
「はぁ？」
「ショタなら、斗真を好きになれない理由わかるかな……あいついいやつなのになんで気持ちに応えてやらないのか聞きたかったんだけど」
「……」
「ショタなのか……それなら仕方ない、というか……」
真面目に答えてる櫻井先輩。
この人絶対天然だ。
エレベーターが一階につく。
仕方なく並んで歩く。少し距離をとる。
「でもさ、その……一歩まちがえれば犯罪の趣味は治した方がいいと思う」
「……ですね」
「斗真はそんな嫌？」
「あ、チャラいのは無理ですね」
「……チャラい、ってのは何？定義は？何を以てチャラくてチャラくねーの？ラインはどこ？」
「……金髪……ピアス……立ち振舞い……威圧的な態度と……笑い方……」
「……うん」
櫻井先輩が眉間にシワを寄せた。
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すりおろし梨。(プロフ) - なぜか 思い立って読み返してます。 ドS櫻井と不器用娘(笑)最高！（≧∇≦） ややこしくて 最高！(笑) (2018年12月9日 11時) (
レス) id: b0f0c1d0a8 (このIDを非表示/違反報告)
コズ(プロフ) - 朝から幸せを噛み締めてます！更新嬉しい！移行更に嬉しい！長めになりそうだなんて…よしのさん朝からヨダレ出そうになりました♪移行先に行こう♪←5点by深山くん (2018年2月20日 6時) (レス) id: 655436c39b (このIDを非表示/違反報告)
コズ(プロフ) - 修羅場に泡泡しつつも、いいぞ、もっとやれ！とも思ったりして。櫻井先輩が気付きそうで気付かないのがたまりません！現代に戻るのも楽しみなんですが、バンビな先輩をまだまだ堪能したい！悩ましい！ (2018年2月8日 8時) (レス) id: 655436c39b (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - あゎゎゎ(゜ロ゜;修羅場だぁ(@￣□￣@;)！！ (2018年2月8日 7時) (レス) id: 3ed79bfe04 (このIDを非表示/違反報告)
yuu(プロフ) - はぁぁ。就寝前によしのさんのお話を読めて幸せです。またまた素敵なお話ありがとうございます！テンションあがります！キラキラした櫻井先輩がリアルに頭の中で想像できますし、しかもS！…ツンデレ最高です。 (2018年2月8日 0時) (レス) id: 8c75b9e91c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
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作成日時：2017年12月13日 13時
