親友の忠告 ページ42
その日、クラブから帰って七時前に家に帰ってきたら、私の家に斗真がいた。
「おかえりー」
「わ！斗真！ポスターは無事かな！」
「そんなことしたら馨ちゃんに殺されるよ、馨ちゃんもファンなんでしょ」
「……」
馨ちゃんっていうのは私のお母さんの名前だ。
「栞おばさんも怒るよ多分」
「え、かーちゃんも好きなの？」
「最近姉妹でファンになったみたい」
斗真があはは！って笑ってる。
よかった、元気そう。
「そういやさ」
「うん」
「俺、お前にちゃんと振られたってことにするから宜しく」
お母さんは今ご飯を作ってて、私達の声は聞こえてなさそう。
制服のままソファの隣に座る。
「先生とあのあと話したりした？」
「うん。先生、学校、近々辞めるみたい、ごめんねって」
「……」
「前から考えてたんだって。心療内科に通ってたことは他の先生方も知ってたし」
斗真が笑う。痛々しい。
「……そっか」
「夢諦めて教師になったけど向いてなくて？職員室でも孤独で……そんなとき俺が先生先生って絡んで行ったから楽しかったみたい」
「……」
「翔くんとも色々話したよ、お前にはAが居るから大丈夫でしょって勘違いしてたけど」
「うん、勘違いしてる。だから斗真の口から、私とはいとこだって早く言ってよ」
「翔くん俺らのこと知ってんじゃないの？」
「え！そうなの？」
「知ってると思うけど」
「あの態度は多分知らないよ？」
「どうでもいいじゃんそんなこと」
どうでもよくないよ！
私にとってはどうでもよくない！
「まぁ、俺にはお前がいるからいいけど」
「気持ち悪いこと言うのやめてー！」
「当分女はいいや……しんどい……」
斗真がぐったりした。
「好きだったんだねぇ」
「うん……まぁね」
「どうしてこう、上手くいかないんだろうねぇ」
「お？A、好きなやつできた？」
「違う違う！こないだのお友達！美和ちゃんって子がね、櫻井先輩のこと好きで紹介してって頼まれてて」
「親友の俺がこれだけは言っといてやる。無理です、お疲れ様」
「そんな」
「翔くんは無理だよ、どれだけ俺がキューピット頼まれて一緒にフラレてると思う？」
一緒にフラレてるんだ。可笑しい。
「でも私、付きまとわれてて困ってて……」
「その気持ちすっげわかる、橋渡ししてよ！ってどんだけしつこいんだよ？って状況でしょ、わかる」
斗真がうんざりしたように言う。
「どうしたらいい？」
「それは簡単」
斗真がソファに寝そべった。
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すりおろし梨。(プロフ) - なぜか 思い立って読み返してます。 ドS櫻井と不器用娘(笑)最高！（≧∇≦） ややこしくて 最高！(笑) (2018年12月9日 11時) (
レス) id: b0f0c1d0a8 (このIDを非表示/違反報告)
コズ(プロフ) - 朝から幸せを噛み締めてます！更新嬉しい！移行更に嬉しい！長めになりそうだなんて…よしのさん朝からヨダレ出そうになりました♪移行先に行こう♪←5点by深山くん (2018年2月20日 6時) (レス) id: 655436c39b (このIDを非表示/違反報告)
コズ(プロフ) - 修羅場に泡泡しつつも、いいぞ、もっとやれ！とも思ったりして。櫻井先輩が気付きそうで気付かないのがたまりません！現代に戻るのも楽しみなんですが、バンビな先輩をまだまだ堪能したい！悩ましい！ (2018年2月8日 8時) (レス) id: 655436c39b (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - あゎゎゎ(゜ロ゜;修羅場だぁ(@￣□￣@;)！！ (2018年2月8日 7時) (レス) id: 3ed79bfe04 (このIDを非表示/違反報告)
yuu(プロフ) - はぁぁ。就寝前によしのさんのお話を読めて幸せです。またまた素敵なお話ありがとうございます！テンションあがります！キラキラした櫻井先輩がリアルに頭の中で想像できますし、しかもS！…ツンデレ最高です。 (2018年2月8日 0時) (レス) id: 8c75b9e91c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
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作成日時：2017年12月13日 13時
