う ページ18
二人でくっついてちっちゃいチーズフォンデュを食べたり、おしゃれな感じの焼き鳥半分こしたり、女友達といるみたい。
仕事の話をしてても、女の子と話してたら考えつかないような視点で、しかも二宮くんの世界は斬新で楽しい。
ビールをカクテルに変えて、いい感じに酔ってきたら、耳が聞こえづらくなってきた。
気づいたらすごくくっついて話してて、離れようとしたら、寒くない？って、もっとくっついてきた。
ま、いっか。
二宮くんは普通の男の子じゃないんだし。
スキンシップ好きなタイプなのかも。
これが木下とか思ったらぶっ殺すとか思うけど二宮くんならいい。
二宮くんが私のほっぺを、ツン、とした。
「ほっぺ赤いよ」
「顔に出てる？」
「ん、息は苦しくない？」
「平気だよー」
「しんぱいだなぁ」
そう言って、私の背中を、ゆったりと撫でる。
きもちいい。
「ありがと」
「ね。今週末空いてる？あそぼうよ」
「空いてるに決まってるよー」
「決まってんの？」
「うふ」
「んー？」
あー、二宮くんの声があまーくて優しい。
「うれしい」
「ん？どうして？」
「最近ね、仲良しのお友達結婚したり、彼氏ができたりしてー……遊んでくれない」
「あらら」
「でも私はほら、男嫌いだし、ずっとおひとりさまなんだけど、それも飽きてきて」
「寂しいね」
「家でゴロゴロしてたらお母さんに色々言われるでしょ？ゴロゴロしなさんな、とか掃除しろとか、彼氏作れとか結婚とか」
「面倒だねぇ」
「わかる？」
「わかるよ？」
「もう嫌になっちゃって！」
「可哀想に」
「可哀想？」
「うん、可哀想」
頭をなでなでしてくれた！
はわわ、気持ちいい。
「くー」
「なにクーンとか言ってんの」
へにゃーと脱力した。
テーブルに頭を乗っける。
きもちいい。
ふわふわしてる。
頭をなでなでしてくれる。
ちっちゃい子になったみたい。
「きもちい……」
「……だらーんってなっちゃった」
「ん。安心する……」
「……こらこら、寝ちゃダメだよ」
二宮くんが私を抱き起こした。
「うー」
「あー、ぐにゃぐにゃじゃん」
「ごめんね、温かいお茶頼む？」
二宮くんの顔を見上げたら、二宮くんが、おでこと私のおでことこっつんこ、した。
「ん？」
私の頬を両手で包み込んで、やーらかいほっぺ、いいな、と言った。
「くすぐった……」
「……ざ……ん、やベ……」
「ん？聞こえない」
「お茶頼もっか」
二宮くんが私のほっぺをむぎゅー、とした。
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年6月17日 4時
