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「え？」
和くんが、はあああって大きなため息を吐いた。
「お前が珍しく色っぽい声出して和くんなんて言うから！」
「……」
「ベッドの上なのに！」
「お兄ちゃん？」
「……そうですよ！俺はお兄ちゃん！」
「ごめんね、愚痴ちゃって」
「いいよ」
和くんが、頭をぽんぽん、ってしてくれた。
「これからお兄ちゃんって、呼んでいい？」
「なんで？」
「お兄ちゃんが急に男出してこないように」
「は？」
急に和くん、もといお兄ちゃんが私を突き飛ばした。
「何言ってんの？だーれがお前なんか！こんのクソガキがああ！」
「ひどい！突き飛ばした！いたああい」
「もっと可愛い妹がほしかった！そういうゲームあるじゃん！妹がかわいくてついつい寝顔とか風呂のぞくような……」
「それって！えろゲーじゃないの？さいってー！」
「うるせ！人気のあるゲームは一応やってみるってのが、ゲーマーとしての宿命！」
「やったんだ！」
「現実なんてこんなもん！つまんない！つまんない！」
手元にあった枕を思いっきり投げつける。
「あ！」
さっ！っとよけられた。悔しい。
「ハンバーグあげないよ！」
「え！」
「晩御飯抜き！」
「……ごめんなさい」
え。すんなり謝った。
「だから早く食わせろください」
「日本語変！」
「ほら、ビービーぴよぴよ泣いてないで下いくよ！」
お兄ちゃんが、優しい笑顔で、笑った。
こうやって、怒らせて、私に元気ださせてくれてるのかも。
「ひよこ饅頭ほんっとバカなんだから」
……前言撤回。
でも、まあ、いっか。
気持ちがすっごい軽くなった。
お兄ちゃんっていいかも。
お兄ちゃん。
和くんがお兄ちゃんでよかった！
そう思ったら、なんだか急に世界がキラキラに見えだした。
「おにーいちゃん！」
「なによ」
「お兄ちゃん」
「はいはいなんですか」
「おにーちゃん！」
「……」
「お兄ちゃんってば」
「だから何！」
めんどくさそうに階段の途中で振り返る、お兄ちゃん。
「お兄ちゃん、大好き」
「ばっ！」
「……」
「か！だねえ、Aはほんとバカ」
ものすごくバカにしたみたいに、ブツブツ言いながら、階段を下りていく。
でも気づいちゃった。
お兄ちゃん、耳真っ赤じゃん。
いいこと気づいちゃった。
ポーカーフェイスで、感情は顔に全くでないけど、耳に出ちゃうんだ、お兄ちゃんってば。
「すぐ用意するね、お兄ちゃん」
「はいはい」
ほらね、耳赤い。
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なるちゃん(プロフ) - うわーん！ 涙涙、、、 カズくんがお兄ちゃんでよかった！！ (2018年1月29日 10時) (
レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
こずえ(プロフ) - こんばんは。いつも読ませて頂いてます。年の近い兄ってこんな感じなのかなって想像しながら読んでます笑 冷たくしてしまうお兄ちゃん…素直じゃないですね〜 これからどうなるのか楽しみです！ (2016年5月13日 23時) (レス) id: bf5dbd1af4 (このIDを非表示/違反報告)
るこ(プロフ) - こんにちは♪お兄ちゃんたらっ///本当に素直じゃないんだからと、悶ております♪今度はいつ、甘やかしてくれるのかしらん♪ (2016年5月13日 14時) (レス) id: c20acea42a (このIDを非表示/違反報告)
梨沙(プロフ) - お兄ちゃんのバカ！でも好きで好きで死にそうです。今日はどんなウィンクで殺しに来るのかと♪(´ε｀ ) (2016年5月13日 13時) (レス) id: e385bf4ae4 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - 我のアホな行動、言動にズドーンと堕ちてた、けど、やっぱり読みたくなってしまう…(T＿T)ｼｭｰﾝ (2016年5月13日 13時) (レス) id: 76d9f58a12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2016年4月22日 14時
