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「昨日と雰囲気違うね！」
「昨日は結婚式だったもん！」
素早く返事。
「あ、そっかぁ」
あははーって笑ってる。
相葉くんが！私の言葉に！笑っている！
「何飲むー？」
和風の白木が美しいテーブルと、きれいな水槽にお魚が泳いでる。
相葉くんは何だかただのＴシャツなのにオシャレで普通のカッコイイジーンズ。
とにかく、かっこいい！
「ビールで」
ももちゃんがそう言って、じゃあ私も、グラスで、と答えたら相葉くんが、おかーさん、ビールね！って言った。
「……」
何を話せばいいんだ。
ファンです、って言うべきか。
この前言わなかったのに今更言ってもなんか変だよね、最初に言えよ。って。
「真くんってなんの仕事してるの？」
「あー、なんだっけ？地元の友達なんだよねー。普通の会社員だよ」
「へーえ」
「……」
話せない！何を話せばいいの！
「Aちゃん昨日と違って全然おとなしいじゃん、どうしたの？」
「や、緊張して」
「どうして？」
……この人は自分が周りにどのような影響力を与えてるのか知らないな！
「相葉くん！」
「ん？」
「……櫻井さんは、元気ですか！」
きょとーんとした顔で私を見て、ゆっくり首を傾げて、
「元気だよ、たいてい元気」
って答えた。
なんで櫻井さんの名前を出したんだろう私。
「おまたせー！」
真くんが来て、乾杯して、なんか色々楽しく話してるんだけど、
何にも頭に入ってこない。
私としたことがすげー無口。
「元気ないね？」
相葉くんが心配そうに私を見た。
「どうして私たちを誘ってくれたんですか？」
「今日暇だって言ってたし……」
「うん、暇でした！っていうかたいてい暇です」
「そうなのお？」
「すっごいテレビっ子です！」
「そうなのー？」
「いつも見てます！」
「ありがとー！」
「あのっ！」
ん？って顔でニコニコしてる相葉くんを見て、どうしてもなんとかチャンスが欲しいって思ったんだ。
「わたしと、お友達になってくれませんか？」
「えー？もうお友達でしょ？」
相葉くんが手を差し出した。
握手？
そっと握ったら、ぶんぶん！と握手してくれた。
「おともだち！」
「はい！」
もう充分です！
お友達で充分です！
私が嬉しそうに笑っていつも通りのお調子者に戻った私をみてももちゃんがニヤリと笑った。
私達の仕事の話とか、相葉くんの仕事の話とか、ハッキリ言って特に意味のない話をして、その日は別れた。
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2015年7月31日 19時
