22、付き合えば？(6/7) ページ22
松本くんとらんちゃんが和解？してからというもの、二人はいつも並んで話してる。
元々、帰宅部だったらんちゃんは、
クラスとかでは全く松本くんに興味のないふりをして、放課後第三音楽準備室に来て、二人でくっついて話すようになった。
恋になる前に想いを取り上げられた二人なんだろうな、失った時間を取り戻すみたいに。
付き合ってるの？って聞いたら『まだ』って、言った。
まだ、ってもうすぐってことよね。
楽しそうで羨ましい。
私が羨ましそうに見て、ちょっとため息を吐いたら馬鹿にしたみたいに二宮くんが私を見る。
「部活内恋愛禁止、どうなったの」
「まだ継続中」
部長が眠そうに目をこすって言う。
「あれはいいの？」
二宮くんが、松本くんたちを顎でしゃくった。
「あの子は、ブラバンじゃねーもん」
「じゃあ部外者は出て行けって言えや！」
二宮くんが吠えて、相葉くんが、まあまあ、とかなだめてる。
「だって、しゃーねーじゃん。好きならじゃましちゃ悪いよ」
大野くんが、ふにゃーって笑う。
「曲、練習しよ……」
二宮くんがはーってため息を吐いた。
「ねー、Aちゃんって将来どーすんの？」
相葉くんが、聞いてきた。
「普通のＯＬやって、寿退社して、子供と旦那さんと幸せな……」
「専業主婦？」
「うん」
「じゃあ素敵な彼氏見つけなきゃね？」
「相葉くんは？」
「普通のサラリーマンやって、子供と可愛い奥さんと幸せに暮らす、かなぁ」
「二人の夢一緒じゃん、付き合えば？」
二宮くんが面倒くさそうに言う。
「付き合っちゃうー？」
「うーん……部活内恋愛禁止だしー」
「ぶちょー！いいよね？ね？」
相葉くんがうははって笑いながら言う。
「だめ」
「まぁ、いいよ、と言われても付き合わないけどもー」
「わー！別にAちゃんのこと好きなわけじゃないのに、ふられたー！」
相葉くんが大げさにのけぞった。
「こらー！好きじゃないのに付きあうー？とか言うなー！」
「ほら、付き合ってるうちに好きになるかもしんねーじゃーん！」
「ならない！好みじゃない！」
「ケチー」
「ケチー？なにそれ！ケチとかそういう問題？」
私たちがやいやい言い合ってるのを、楽しそうに見てる大野くんの後ろに。
なんだか酷く疲れたみたいな二宮くんが見えた。
「二宮くん？」
「……」
ぼーっとしたまま、はぁ、ってため息を吐いた。
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みゅう(プロフ) - 解放ありがとうございます。涙。だいすきです。。 (2019年10月20日 22時) (
レス) id: 94596ebf5a (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - この学校に通いたいです。。こんな青春したい。。よしのさんのお話すごいツボです〜 (2016年1月6日 22時) (レス) id: 8994b070b7 (このIDを非表示/違反報告)
RAITO - こんにちは!!RAITOと申します。読ませていただきました。今までとは少し違うテイストの物語でわくわくします《*≧∀≦》青春の甘酸っぱい香り!! (2015年6月27日 11時) (レス) id: 485e47e579 (このIDを非表示/違反報告)
ちょりん(プロフ) - 高校までの6年やってたユーフォが出て浮かれてたら、最近始めたコンバスが！しかも担当が！勿論話も楽しくて(><)何があるのかドキドキしてます！ (2015年6月10日 1時) (携帯から) (レス) id: 83acbf6b6f (このIDを非表示/違反報告)
ぽにょか(プロフ) - 青春、ＳＦ、長編、どんと来〜い♪ 楽しいです。切なさもありつつ、和の避けたかった未来、それでよかったのか和と、分からないまま 和を叱咤激励、主人公ちゃんを応援しながら日々過ごしてます。 (2015年6月9日 23時) (携帯から) (レス) id: 0bab093355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2015年5月30日 17時
