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第75話 ページ28

「ワタナベマホト!Aの着替え持ってきて!場所は医務室だからな、急げよ!」

俺にそう命令するのはただ1人、Aのマネージャー麻耶である
ステージが終わった直後Aは高熱と疲労と共にぶっ倒れた、そして医務室で寝ているという

「イミガ、仲間家行って俺の部屋掃除しておいて、相馬さんにも事情話してさ、頼む」

「おう、わかった」

俺はimigaにそう伝えて俺はAのいる医務室に向かった、するとそこには麻耶と寝ているAの姿

「ワタナベマホト、ありがとう」

「おう。で、熱は何度だ」

「39度8分、変わらないよさっきと。この子前日の夜中まで事務所で仕事してたんだ、本当馬鹿。
私、医者呼んでくるからワタナベマホトにA託した、起きたら水分あげてね」

「わかった、任せておけって」

じゃあ、と麻耶は医務室を出て行った
俺はベッドの隣にある椅子に座ってAの顔を見る
息は上がりとても苦しそうだ
夜中まで事務所で仕事とは、ステージのライブの最終調整だろうと俺は直ぐに思った
完璧な演出とバックの曲の合わせがそれを指していたから直ぐにわかった

「…無茶し過ぎなんだよ馬鹿が」

『…そ、れは、悪かった、わね…』

「起きてたのかよ…ビックリした」

『移っちゃうよ、マホトさん…』

「俺は元気で馬鹿だから、風邪は引かねえんだよ
ほら、水飲め水、あのマネージャーに怒られるぞ」

と、水と渡すと素直に飲んでくれた
素直なところもあるんだな、となんか関心した

「マネージャーが医者呼ぶって言ってたからよ、安心して寝てろ」

『……マホトさん、帰っちゃう、の?』

「……え?」

『だから、帰っちゃうの?』

なにを言ってるんだ、こいつ……

『ここに、いて、よ…』

「…A……」

大丈夫、いるから、泣くなよ…なんで泣くんだ…

『……寂しい、から…』

「行かねえよ、ずっと居てやるから泣くな」

俺は無意識に泣いているAを抱き締めていた
俺はこいつの泣き顔に弱いのかもしれねえ
Aの心臓の鼓動がとてつもなく早い
風邪を引いているからだろうか、顔も真っ赤だ
多分俺の顔も、赤い

「安心して寝ろ?1人にはしないよ」

安心しろ、という暗示をAに掛けながら
大丈夫と声を掛け頭を優しく優しく撫でながら
俺は、早く元気なAになる様にと、

優しく、その濡れた唇に、キスをした




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おるきマン(プロフ) - やすすさん» ありがとうございます!!本当更新出来てなくてすいません…!ゆっくり更新致しますのでこれからもよろしくお願いします! (2016年6月12日 1時) (レス) id: fc2ed5eea4 (このIDを非表示/違反報告)
やすす(プロフ) - すっごい面白いです!!更新楽しみにしてます(>_>) (2016年6月12日 1時) (レス) id: 894fe41281 (このIDを非表示/違反報告)
おるきマン(プロフ) - アヤト&大和&マイカさん» コメントありがとうございます!これからも頑張って参ります、よろしくお願いします! (2016年5月12日 8時) (レス) id: fc2ed5eea4 (このIDを非表示/違反報告)
アヤト&大和&マイカ(プロフ) - わーっしょい!マホちゃんw (2016年5月12日 7時) (レス) id: b2ac6fbfaa (このIDを非表示/違反報告)
Uta :-)(プロフ) - おるきマンさん» いえいえ♪ 更新楽しみにしてます!! (2016年5月4日 9時) (レス) id: e1c4bf5915 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おるき | 作成日時:2016年4月24日 22時

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