第68話 ページ20
海の方に行くと、まだ夏じゃないこの季節だ
殆ど人はいなかった、浜辺に座っているのは、明らかにAだった
久しぶりに見た後ろ姿
初めて見た時は、髪の毛も暗かったしこんな派手ではなかったよな…でもこいつこんな細かったっけ?
俺とゆうこんはAに近付いて声を掛けた
びっくりしないように、しゃがんで肩を叩いて
「やーっと見つけた、A」
『…え、マホト、さん?ゆうこんさんも…どうしてここが?』
「ずっと探してたんだぞ?このバカタレがー」
「親方本当必死だったよ?」
俺とゆうこんはAの両サイドに一緒に座った
いつから此処にいるんだろうか、結構暑い
「どうしたんだよお前。仕事休むしスマホ壊れてるし」
『スマホは彩乃さんに壊されちゃったし、もうモデル辞めたらだってさ。あーあ、こんな言われて凹む私じゃないのに、おかしいなあ…』
やっぱり、彩乃関係だったか…
『昔、あのモデル事務所から辞める人が続出したんだってその原因は全部あの子の仕業で、悪口とかのストレスが原因で辞めてった人多いって麻耶から聞いた。でもそんなので負けたくなかった…』
「頑張りすぎなんだよ、お前」
「確かにAちゃんは凄いよ、学校行ってライブ運営の手伝いしてバンドしてモデルしてさ、頑張りすぎかな、全然疲れも取れてないでしょ、ご飯も食べてないし」
「だから倒れるんだよ、ばーか。ご飯もろくに食わずに煙草吸ってるからだ。俺は彩乃にもう俺らに関わるなってキツく言ったんだよさっき、そしたら反省してたから」
『そうなんだ、そんな事もやっててくれたんだ。
私はダメ人間だな…』
「なんで、そんなに頑張るの?ずっと思ってたんだけど」
『…私には母がいません、小さい頃に亡くなってそこからは父と2人になって、でも父も父で愛人作って中学の頃から家にいませんでした、だからそこから1人で生計してたから、頑張りすぎって言われるけど実際はそんな頑張ってないの』
俺にも家族はいるが、父も母も妹だっている
そんな中Aは本当に1人だったんだ
孤独の中で10数年間を生きてきたんだな…
『だから、私は普通なの。変な心配かけてごめんね』
「嘘だな。」
『へ?』
「本音じゃないだろ?それ、バレバレだっつーの!」
Aはびっくりした様に俺を見る
そんなAの頭をガシガシ撫でながら俺は続きを放してやった。
(続きます)
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おるきマン(プロフ) - やすすさん» ありがとうございます!!本当更新出来てなくてすいません…!ゆっくり更新致しますのでこれからもよろしくお願いします! (2016年6月12日 1時) (レス) id: fc2ed5eea4 (このIDを非表示/違反報告)
やすす(プロフ) - すっごい面白いです!!更新楽しみにしてます(>_>) (2016年6月12日 1時) (レス) id: 894fe41281 (このIDを非表示/違反報告)
おるきマン(プロフ) - アヤト&大和&マイカさん» コメントありがとうございます!これからも頑張って参ります、よろしくお願いします! (2016年5月12日 8時) (レス) id: fc2ed5eea4 (このIDを非表示/違反報告)
アヤト&大和&マイカ(プロフ) - わーっしょい!マホちゃんw (2016年5月12日 7時) (レス) id: b2ac6fbfaa (このIDを非表示/違反報告)
Uta :-)(プロフ) - おるきマンさん» いえいえ♪ 更新楽しみにしてます!! (2016年5月4日 9時) (レス) id: e1c4bf5915 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おるき | 作成日時:2016年4月24日 22時