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桐山side
美紀「…ってことだから！」
桜「崇裕からの伝言はそういう事ね！任せんしゃい！！」
美紀ちゃんって子は、なんちゅー悪魔なんでしょう。
俺っち、スマホ持ちながら震えてます。
俺が持ってるのは俺のスマホ。
そのスマホの向こうには、濱ちゃん。
濱ちゃんは呑気に「またね〜」と電話を切った。
遡ること数分前。
美紀ちゃんが桜ちゃんを呼んで、美紀ちゃんは俺に濱ちゃんへ電話をしろと申した。
俺は、言う通りに濱ちゃんへ電話をかける。
2コールで、「もしもし？」と聞こえてきたのを合図に、桜ちゃんが言う。
桜「崇裕、伝言って何〜？」
と爆弾を落としまして。
しかし、濱ちゃん、ここでアホをみせ。
濱田「伝言？えーと、なんやっけ。」
と呟く。
やばいやばいバレるバレる
と焦っていたら、「あっ！」と思い出したように言う。
濱田「俺が帰る日の夕ご飯、俺の好物にして！」
桜「おっけーい！任せて！」
濱田「ありがとう〜！」
桜「ロケ頑張りぃよ。」
濱田「ありがとう〜！またね〜！」
桜「はいはーい。」
となった。
で、今に至る。
めっちゃ冷や汗をかいていた俺、ニヤリと笑う美紀ちゃん、俺の様子を見て「あっくん、水飲む？」と冷蔵庫から水のボトルを取り出してきた桜ちゃん。
ボトルを受け取り、飲み干す。
人様のキッチンで何をしてるんだか。
美紀ちゃんがめっちゃ小悪魔を出してきたことにより、俺の心臓が跳ね上がったのは言うまでもない。
桜「あっくん、一緒にアニメ見よう！」
「俺、晩御飯食べに来ただけやねんけど。」
桜「えぇー？見いひんの？」
「ちょっとだけやからな！すぐ帰るからな！」
桜「いいよ！」
カウンター席からご飯食べながら、桜ちゃんと美紀ちゃんの会話を見守る。
それだけで、心が暖かくなった気がした。
その後、アニメを沢山見て、０時超える前には桜ちゃんと別れた。
いつもより何だか心が穏やかになった気がする。
「よし！帰ったら三線弾こう！！」
俺の声は、夜の住宅街に響き渡った。
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作者名：彩楓 | 作成日時：2021年11月30日 23時
