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シルクside
俺は、青空を見上げながら、千鶴のことを考えていた。
千鶴は何を思ってこの世界から去ったのか？
俺には分からなかった。
ん？眠くなってきた....。
目を閉じると、暗闇の中に、ボウッと白いワンピースを着た、千鶴がいた。
「千鶴？なんでいるの？」
千鶴“ワタシ、サビシイ”
「寂しいのか？俺のとこにおいでよ？」
千鶴“イケナイ”
俺は、千鶴をマジマジと見つめた。
片足には鎖が繋がっており、両手にも鎖が..
「どうしたんだ？！俺が今それ外してあげるから！」
千鶴“シルク！！！！コナイデ！！！”
「え？」
千鶴“シルクガ、キテシマウト、シルクハ、シヌ！！！”
「死ぬ？？」
俺の視線の先にいた千鶴の容姿は、瓦礫のようにガラガラと崩れ落ちる。
俺の目の前に現れたのは千鶴の人間の姿ではなく、青い蝶。
千鶴“シルクはもうこの世界に居たくないの？”
「俺？俺はもう充分だよ。楽しい時を過ごせた。」
千鶴“それじゃ、今まで支えてきてくれた仲間に感謝の言葉を伝えて来て。。”
俺は、千鶴にニカッと笑いかけて現実の世界への道を走り出した。
＿＿＿マサイ「シルク！！！！」
俺はマサイの声にピクッと反応をして現実の世界へ戻ってきたのはいいが、、呼吸が浅く、言葉が上手く出ない。
「みんな....」
全員「「シルク..」」
兄ク「バカ猿..」
そこには兄とおかぁと親父と従兄弟たちもいた。
「俺..みんなに..会えて..よかった..本当に..ありがとう..」
俺の言葉を涙ぐみながら皆は静かに聞いてくれている。
「お前ら..騒げよ..いつも通りさ..」
いとこ「シルク！また遊んでくれる？？」
「あぁ....遊ぼうか....おいで....」
俺は少ししか動かない指先で二人を呼び寄せ、優しく俺の指を握る二人の温もりを感じた。
二人は俺からそっと離れて俺の手を無言で握ったのは兄。
おかぁと親父は俺の頭を撫でた。
マサイ達は俺を見て涙を流す。
「お前ら..いつまで..泣いてんだよ...いつもの..やろうぜ？」
そこにいた全員が頷く。
マサイの「せーーのっ！」という掛け声で
「アデュー！！」と皆が叫んだ。
その声を聞いて俺はワンテンポ遅れて、
「アデュー....」
そう呟くと俺はゆっくりと瞼を閉じた。
そして暗闇の世界へ引きずり込まれた。
こうして俺はこの世界から去った＿＿
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作者名：彩楓 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/myeighterot/
作成日時：2017年8月21日 10時
