#20 ページ21
シルクside
俺らの前で千鶴は死んだ。
蝶になって、先に旅立ってしまった。
俺らは金縛にあったように動けなかった。
俺は、千鶴を止めるように泣き叫びながら、一生懸命、腕を伸ばす。
それでも届かなくて。。
俺は金縛が解けたあと、教会の入り口へ駆けていった。
そこには、向日葵の花冠と指輪が....。
俺はショックで言葉を失った。
涙をポロポロと流す。
マサイ達が俺の傍で声を殺して泣く。
神様は意地悪だ。
もっと千鶴と過ごしていたかった。
千鶴は幸せだったかな。
今度は....俺の番だな....。
俺も千鶴のように笑顔で去ることができるかな....。
俺なりにこの世界から去れば、千鶴、迎えに来てくれるよな。
俺は、花冠をギュッと抱き締めて、まっすぐ夜空を月を見上げた。
千鶴、そこから俺の最後を見ててくれよ。
そう思って、悲しみから切り替わったように俺は表情を変えた。
「みんな、行こう。」
4人「「うん。」」
俺らは、車にのって病院へ帰った。
40人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:彩楓 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/myeighterot/
作成日時:2017年8月21日 10時