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シルクside
今日は、ダホとモトキが来てくれるっていうのに、体調が悪く、ただひたすら天井を眺めていた。
千鶴「シルク〜大丈夫〜?」
千鶴が心配そうな顔で覗きこんでくる。
そこへ担当医の竜崎さんがやってきた。
千鶴「あっ!竜崎センセ!」
竜崎「絹張さーん?聞こえてます…?聞こえてたら瞬きを1回してくださーい。」
俺は、うるさいぐらいに聞こえていた為、瞬きを1回する。
あれ?声…出てねぇじゃん。なんで?
竜崎「絹張さん、声出ますか?」
「....ぁ....っ....」
え?!なんで!
竜崎「もしかしたら、高熱により声が出なくなってると思います。」
....はぁ?
高熱?
あ、確かに暑いかも....?
竜崎「__とりあえず、熱を下げる為の薬、点滴に入れておきましたので、吐き気などしたらそれは副作用なので。またなにかありましたら、ナースボタンを押してください。」
そう言って、竜崎は出ていった。
千鶴「シルク…?」
俺はイライラしてたのか、鋭い目付きで千鶴を見る。
千鶴は怯えた表情になって、小さく呟く。
千鶴「ごめんなさい…」
千鶴はトボトボと自分のベットへ行き、腰を掛けた。
俺は舌打ちをした。
それにビクッと肩を震わせる千鶴。
あ…俺、悪いことしてる…
俺は無理に声を出そうとして噎せた。
「ゴホゴホゴホゴホッッ....!!」
千鶴「し、シルク?!大丈夫?!」
千鶴は袋を取り出した。
千鶴「噎ちゃった?吐きそう?」
俺は後の意見に頷く。
袋を口元に当てて、吐き始めた。
千鶴は袋をもってくれて俺の背中をさすってくれた。
「うぇ....おぇ....げぇ....ゴホゴホ」
千鶴「がんばれ。大丈夫大丈夫。私がついてるから。安心して。。」
その時、病室の外で人の気配がした。
俺は吐きながらチラ見をする。
そこには苦しそうな顔をするダホとモトキ。
あ....見られた....俺の弱い部分。
そう思うと苦しくて頭いたくて泣いてしまった。
「うぇ...げぇ....グスングスン」
千鶴『どうしたの?どこか痛いの?』
俺は首を横に振りながら泣きじゃくった。
千鶴「泣きまくったら、辛いのがもっと辛くなるよ?でも....泣きたいことがあるのかな?そんな時は無理せず泣いていいよ。」
そう言って頭を撫でてくれる千鶴の優しさに助けられ俺は泣いた。
数分して俺は泣き疲れをし寝た__
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作者名:彩楓 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/myeighterot/
作成日時:2017年8月21日 10時