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#10 ページ11

シルクside


今日は、ダホとモトキが来てくれるっていうのに、体調が悪く、ただひたすら天井を眺めていた。


千鶴「シルク〜大丈夫〜?」


千鶴が心配そうな顔で覗きこんでくる。


そこへ担当医の竜崎さんがやってきた。


千鶴「あっ!竜崎センセ!」


竜崎「絹張さーん?聞こえてます…?聞こえてたら瞬きを1回してくださーい。」


俺は、うるさいぐらいに聞こえていた為、瞬きを1回する。


あれ?声…出てねぇじゃん。なんで?


竜崎「絹張さん、声出ますか?」


「....ぁ....っ....」


え?!なんで!


竜崎「もしかしたら、高熱により声が出なくなってると思います。」


....はぁ?


高熱?


あ、確かに暑いかも....?


竜崎「__とりあえず、熱を下げる為の薬、点滴に入れておきましたので、吐き気などしたらそれは副作用なので。またなにかありましたら、ナースボタンを押してください。」


そう言って、竜崎は出ていった。


千鶴「シルク…?」


俺はイライラしてたのか、鋭い目付きで千鶴を見る。


千鶴は怯えた表情になって、小さく呟く。


千鶴「ごめんなさい…」


千鶴はトボトボと自分のベットへ行き、腰を掛けた。


俺は舌打ちをした。


それにビクッと肩を震わせる千鶴。


あ…俺、悪いことしてる…


俺は無理に声を出そうとして噎せた。


「ゴホゴホゴホゴホッッ....!!」


千鶴「し、シルク?!大丈夫?!」


千鶴は袋を取り出した。


千鶴「噎ちゃった?吐きそう?」


俺は後の意見に頷く。


袋を口元に当てて、吐き始めた。


千鶴は袋をもってくれて俺の背中をさすってくれた。


「うぇ....おぇ....げぇ....ゴホゴホ」


千鶴「がんばれ。大丈夫大丈夫。私がついてるから。安心して。。」


その時、病室の外で人の気配がした。


俺は吐きながらチラ見をする。


そこには苦しそうな顔をするダホとモトキ。


あ....見られた....俺の弱い部分。


そう思うと苦しくて頭いたくて泣いてしまった。


「うぇ...げぇ....グスングスン」


千鶴『どうしたの?どこか痛いの?』


俺は首を横に振りながら泣きじゃくった。


千鶴「泣きまくったら、辛いのがもっと辛くなるよ?でも....泣きたいことがあるのかな?そんな時は無理せず泣いていいよ。」


そう言って頭を撫でてくれる千鶴の優しさに助けられ俺は泣いた。



数分して俺は泣き疲れをし寝た__

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作者名:彩楓 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/myeighterot/  
作成日時:2017年8月21日 10時

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