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シルクside
俺の身体の異変に気がついたのは、編集作業をしているときのことだった。
「(編集作業)カチカチカチ」
―――ポタッ
「ん?」
俺は掌に落ちた真っ赤な丸を見つめる。
―――ポタッ
「…鼻血?」
掌に落ちていく真っ赤な血を見つめる。
テッシュ箱を伸ばした足で此方へ蹴飛ばし、テッシュで鼻をおさえる。
今度は口の中に鉄の味が広がっていく...。
左手で鼻をテッシュでおさえ、右手で口を抑えた。
俺は床においてあった携帯を右足で器用に操作して、マサイに連絡をかけた。
プルルル
『もしもし?シルク?』
「…マサイ」
『どした?!』
「…苦しいっ」
『今どこ?!』
「…自宅」
『わかった行くから!』
ガチャ
電話が切れて、俺の意識はもう限界に近づいてきた。
震える両足で立ちあがり、なるべく玄関の近くにいれば、マサイも分かるかな…
そう思った俺は、リビングのドアを開けようとした瞬間に意識を手放した。
ゴンッ
と頭を強く打ち、俺の記憶は途切れた。
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作者名:彩楓 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/myeighterot/
作成日時:2017年8月21日 10時