ありがとうとさようなら (ページ10)

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#09 ページ10

シルクside

病院に着いて、すぐ緊急搬送され、俺らは待合室でソワソワしていた。

ンダホは待合室でウロウロ。

ペケは涙目になりながら祈ってて。

モトキは声を殺して泣いてて。

マサイは壁に寄りかかって、一眼レフで薫の写真を無言で眺めてて。

後からきたダーマとザカオは無言で祈ってて。

俺は未だに涙が止まらなくて。

ここは俺らしくしないとなにも始まらないと思って居たんだが....。

ダメだった、今の俺じゃ何もできないと。

....？！

呼吸がどんどん苦しくなっていく

皆の心配そうな声が遠くで聞こえる。

俺は何が起きたのかよく分からないまま意識を手放した＿＿

―――

マサイside

緊急搬送され、俺らは待合室でソワソワしていた。

みんなただ下を向いたりウロウロするだけ。

俺は静かに一眼レフの画面を開き、薫のいろんな表情を見ていた。

すると、かなりの近さで呼吸が苦しそうな咳がする。

そう思って一眼レフからメンバーに目を向けると、シルクが過呼吸になっていた。

マサイ「シルク！しっかりしろ！シルク！」

俺の声で放心状態になった皆が我に返った。

モトキが袋をくれた。

ザカオ「シルク！俺と一緒に息を...？！」

ザカオが言う前にシルクの目は虚ろになり、俺が握っていた手がズルリとソファーにおちた。

全員「「シルク！！！」」

薫のことは、ンダホとザカオとダーマ。

シルクのことは、俺とンダホとモトキとペケ。

という風に分かれた。

俺は、酸素マスクをされ呼吸を取り戻そうと頑張るシルクの手を握った。

薫の次にシルクまで失うのは嫌だ。

神様、二人も俺の大事な友達を奪わないでください。

お願いします。。

俺はそれを願いながらシルクの回復を待った。