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#07 ページ8

薫side


ヤンキーを殴った帰り道。

バイクにまたがって俺はシルクを助けた現場に向かった。

早くシルクのところに帰りたかったが、用がもう1つあった為、バイクを走らせる。

俺は、現場に着いて、バイクを止めた。

薫「ここだよな....。」

俺は、地面を触る。

血痕が残っていた。

これは....シルクの?

疑問が残ったため、携帯で写真を撮った。

そして、俺はため息をつく。

あのとき、一刻も早くあの道を通っていたら、と。

シルクは左足を傷つげずに済んだのかもしれない、と。

俺は建物の壁を背に向けて、体育座りをした。

薫『....っ....んんっ....グスングスン』

その時、聞きなれた声が大通りから聞こえた。

?「薫??」

俺は顔を上げて大通りを見た。

そこには今会ってもいいのかと思っていた、、

シルクがいた。

シルク「どったの?こんなところで。」

シルクは俺に近づいてきた。

手を伸ばし俺の前髪を避けようとするが、俺はその手をパシッと払いのけた。

シルク「....え?薫?」

薫『近づかないで!!』

シルク「どうしたんだよ...って、お前、その傷?!」

シルクは俺の衣服や傷を見て驚いた声をあげた。

ヤンキー達と喧嘩した時の傷を見てしまった。

薫『見るな!!!』

俺は冷たい殺気と睨む瞳をシルクに向けながら言葉を続けた。

薫『シルクには関係ねェだろ!』

俺はシルクをその場に置いて、バイクに股がり、その場を走り去った。

赤信号で止まっているとき、俺は考える。

シルクはどうしたんだろ....。

無事に帰ったのかな?

俺のこと、呆れたかな?

俺のこと、嫌いになったかな?

視界が涙で歪む。

ごめんな....シルク。

そう思いながら信号が青になり、バイクを発進させようとしたとき。

ププーーッッ

ドデカイトラックが俺の方へ突っ込んできた。

俺はバイクから放り投げ出されて地面に強く頭をうった。

薄れゆく意識の中、最後に聞いたのは、シルクの俺の名前を呼ぶ叫び声だった。


シルク『薫〜〜!!!!!』


俺はシルクとマサイ達がこちらへ走ってくるのを目でとらえて、静かに目を閉じた。

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作品ジャンル:泣ける話
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作者名:彩楓 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/myeighterot/  
作成日時:2017年8月13日 11時

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